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9、夜の過ごし方 ページ9






それからバーを出て、ホテルで過ごした。



なんだか楽しくて、お兄さん聞き上手だし、ついいろんな話をしてしまった。


お兄さんも仕事の話が聞きたいと言ってくれた。
だからといって話すのもおかしな事なんだけど。




『んで、最後の同期は急に辞めたんですよね。本当に残された人の迷惑考えないんです。……こんな話面白いですか?』

「面白いよ。話してる時の君の表情がね。
……仕事嫌なら私と一緒に働くかい?」




ずっとニコニコしていたお兄さんが急に真剣な顔でそう言った。




『お兄さんなんの仕事してるんですか?』

「内緒。一緒に働いてくれるなら教えるけどね。」

『…そんなハイリスクな事できません。』




わからない職種に飛び込む勇気はなかった。
お兄さんは優しいけど、言えない仕事ってなんだか危険な香りがした。


名前も聞かずにそんな話をして、気付けば太陽が登っていて。


ホテルから直接会社へと向かった。









それから何回かバーでお兄さんと会って、一緒に夜過ごす事が増えた。相変わらず何をしているのかはわからないけど、名前は教えてくれた。傑、というらしい。似合う、素敵。


夜通し起きて仕事に向かう私を心配してくれたけど、体力には自信あるんでと言うと嬉しそうにしていた。




「Aが私と一緒に来てくれたらなぁ。世界は変わるのに。」

『…世界は変わるって大袈裟ですね、』

「本当だよ。新しい世界を作るためにその力がほしい。」

『力って数字の見直しが得意な事ですか?それともコミュ力ですか?』

「もっとすごい力持ってるのに気付かないんだね。」




傑さんは私には力があると言ってくれた。

顧客情報を覚えなければ仕事は成り立たないから記憶力はいい方だと思うし、数字にも強いと思うし、初対面の人とも全然喋れるし、体力にも自信ある。



これだけ“力”があれば他にも仕事就けるんかなぁ。



私の髪の毛を触りながら「勿体ないね」と呟いた。





10、いつもと様子が違う→←8、マスターは見て見ぬふり。



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さしす - とっても面白い!! 続きがきになる〜! 応援してます! (2022年5月26日 9時) (レス) @page49 id: 9bbdd85770 (このIDを非表示/違反報告)
- 作り込みエグいですね!いいなー! (2022年2月20日 14時) (レス) @page33 id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - emiさん» そう言ってもらえてすごく嬉しいです!ありがとうございます。もうすぐ続編へと移行しますが、そちらでもどうぞよろしくお願いします! (2021年9月25日 11時) (レス) id: 1b6f6e5afa (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - このお話の雰囲気最高に好きです…七海と夢主ちゃんとの距離感も自然で素敵、時間がゆっくり流れてる感じがして読んでいると心が癒されます…お身体に無理のないよう更新されてください!楽しみにしております! (2021年9月25日 0時) (レス) @page43 id: 9ba5ed02ee (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - ぬぬ@とかげさん» コメントありがとうございます! (2021年9月15日 16時) (レス) id: 7ddd39ac99 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くまこ | 作成日時:2021年8月27日 14時

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