同期の七海が突然会社を辞めた。【呪術廻戦】

3、退職の理由 ページ3

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クソ上司と七海の残した仕事のせいでめちゃくちゃ遅くなった。

残業当たり前のようなこのクソみたいな会社で、よく働けてるなぁと思う。



自宅のマンションのエレベーターを乗って、玄関で鍵を探す。明かりが付いていて七海がもう来ていることがわかった。




『ただいまー』




鍵を開けてそういうと、奥から七海がおかえりなさいと声をかけてくれる。

付き合ってるわけじゃない。ただお互いの家でお酒を楽しみたいこともあるから合鍵を持ってるだけ。




「遅いので勝手に用意させてもらいました。」

『七海の仕事全部振られて遅くなったんだけどな〜、ごめんね〜』

「…それはスミマセンでした。」




座って梅酒を飲みながら退職の理由を聞いた。




「正確には転職、です。前の会社もクソでしたが今の会社もクソです。」

『…捻くれてんね、』

「より適性のある方を選んだだけです。」




どこの会社に勤めたか聞いても教えてくれないし、七海の考えてることなんてよくわかんないや。

今の会社は給料そこそこだと思うし、近くに七海の好きなパン屋さんもあるのに、惹かれる条件が新しい会社にはあったのだろう。




『あーあ、寂しいなー。セクハラ上司からもう守ってくれる王子様いなくなっちゃったなー。』

「王子様ではありません。ただの同期です。それに後輩がいるでしょう。」

『後輩ねぇ…七海みたいに辞めなかったらいいな。』




しばらく2人でお酒を楽しんだ。


居酒屋やバーではなく家を選んだ理由。
それはお互いにとって、後腐れのない、都合の良い関係だったから。




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