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なあ、知ってる?〜DH〜 ページ20

医師が出て行った後、俺は意識のないAの横に座った。

ベッドの上に投げ出された手をそっと握り、口元に持ってきて
唇を押し付けた。

A…なあ、知ってる?

俺がずっとお前が好きだったこと。

中学の時、お前初めて告られただろ?
あの、他校のイケメンで背が高くてスポーツ万能みたいなヤツ。

それでA、浮かれちゃって付き合うって言いだして…

でも、すぐダメになっただろ?

あれ、俺なんだ。

俺が邪魔したの。

お前の親父が日本のヤクザだって吹き込んだの。

だってお前のアッパ、そっち系の顔だったし。

そしたらマジでビビっちゃって。

目を白黒させてさ、可笑しかったな。

あの時のあいつの顔、見せてやりたかったよ。


ねえ、A。

社長はきっと、俺がどんなこと言っても絶対ビビらないよな。

きっと、Aを幸せに、してくれるよな?

本当は俺が幸せにしたかったけど…

涙が溢れて、Aの手に落ちてビショビショになった。
俺はシャツの袖でそれをそっと拭いて、病室から出た。

「ドンへ!」

「ヒョク、ユイヌナ」

「Aはどう?」

「うん、今は眠ってるみたい。
ねえ、ヌナ、ヒョン社長と連絡取れる?」

「え?社長?そっか、連絡しないとね。やってみる。
ちょっと待ってて」

「ドンへ、いいの?」

「いいも悪いもないだろ?社長は恋人なんだし」

そう言って胸がまたキリキリと痛む。

「そうだけどさ…」

「ドンへ!社長今ちょうどソウルにいるらしい!
秘書の方に伝えたから、そのうち来るんじゃないかな」

そっか、ソウルにいるんだ…
じゃあ、もうすぐ俺の役目は終わるんだな…

それまで、そばにいてもいいかな…

「ヒョク、疲れてるとこ悪かったな。もういいからユイヌナ送ってあげて」

「ドンへだって疲れてるのに俺のことまで気ィ使うなよ、らしくない」

そう言ってヒョクは鼻を鳴らす。

「うん…ありがと…」

「また泣いて…泣いてちゃダメだって言ったろ?」

俺は声にならない声でうん、と言った。

「じゃあドンへ、Aの事、お願いね。また明日来るから」

俺はまた、病室へ戻った。

君にできること〜DH〜→←生きたいという意思〜DH〜



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さくらこ(プロフ) - ごんごんさん» ごんごんさん、コメントありがとうございます!半年以上前に書いたお話を読んでいただいて、その上コメントまでいただけるなんて嬉しいです。つらいお話ではありますが、読み終わったあとは、きっと幸せな気持ちになってもらえると思います( ´ ▽ ` ) (2013年11月10日 12時) (レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
ごんごん(プロフ) - 涙が出て来て… 止まりません (2013年11月10日 8時) (レス) id: 3fe715c8fc (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - 裏琉さん、ありがとうございます^ ^ (2013年2月27日 15時) (レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
°+裏琉+°(プロフ) - はい!最後まで読みます!!w (2013年2月27日 15時) (レス) id: e11767803f (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - 裏琉さん、コメントありがとうございます!私も、同じ気持ちです。ぜひ、最後まで読んでいただけると嬉しいです! (2013年2月27日 15時) (レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくらこ | 作者ホームページ:http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/  
作成日時:2013年2月24日 19時

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