このまま… ページ17
もう何日経ったのか、それすらわからなくなってた。
携帯の電源もずっと落ちたまま。
暗い部屋で、ただ、死を待のつだけ。
早く、迎えにきて…
ピンポーン
「A？」
誰かが、わたしを呼んでる。
誰？
なぜか懐かしい、聞き覚えのある大好きな声のような気がするけど
もう考えることをやめてしまったわたしには誰かわからない。
急に、部屋が明るくなった。
やめて、付けないで…
「A！」
「どうしたの？A、何かあったの？」
ドンへだ…
「…帰って…」
「バカ言うな！帰れるわけないだろ？なあ、何があった？」
肩を揺すられて、気が遠くなりそうだった。
「A、ねえ、ちゃんと話して？」
「ドンへ…」
「とりあえず、こっち来て」
ソファーに座らされ、抱えられて頭を優しく撫でられると、
段々安らかな気持ちになる。
いっそ、このまま逝けたら…
「何があったか、教えて？」
涙が溢れた。
「ド、ンヘ…」
「俺にも、言えない事？」
「わたし…」
わたしはすべて話した。ドンへの手に力が入るのがわかる。
「嘘………だろ？」
「ホントなの…」
「なん…で…」
「だからね、もうほっといて…わたし、やっと家族のところに行けるんだもん」
「何…言ってるの？」
「…」
「移植すれば助かるんだろ？」
「そんな簡単にドナー見つからないよ…」
「俺、そういうの詳しくないけど、抗がん剤とか、
そういうのも効果あるんでしょ？」
「凄く、辛いのよ…？髪の毛だって抜けちゃうし…」
そんな姿、ドンヘに見られたくない。
「それがなんだよ！そんなことくらい…」
「そんなことって…」
くらいじゃないよ、結構重要なのよ。
これでも女の子なんだから…
「だって…家族もいないし、わたしが一人いなくなったって
誰も困らないわ…」
「何言ってるんだよ！Aいなくなったら…俺はどうしたら…」
「ドンへ…」
泣かないで…
「俺が、困る！Aいなかったら俺、もう歌えない…」
これは夢かな…？ドンヘが、わたしがいないと歌えないって言うの。
夢でもいいや…このままオンマ達のところに行けるなら…
「違うよ…わたしなんか、関係ない。
ドンへの人生はドンへの物…なんだ…から…」
そしてわたしは、深い深い海の中へ落ちて行った。
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さくらこ(プロフ) - ごんごんさん» ごんごんさん、コメントありがとうございます！半年以上前に書いたお話を読んでいただいて、その上コメントまでいただけるなんて嬉しいです。つらいお話ではありますが、読み終わったあとは、きっと幸せな気持ちになってもらえると思います( ´ ▽ ` ) (2013年11月10日 12時) (
レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
ごんごん(プロフ) - 涙が出て来て… 止まりません (2013年11月10日 8時) (レス) id: 3fe715c8fc (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - 裏琉さん、ありがとうございます^ ^ (2013年2月27日 15時) (レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
°+裏琉+°(プロフ) - はい！最後まで読みます！！w (2013年2月27日 15時) (レス) id: e11767803f (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - 裏琉さん、コメントありがとうございます！私も、同じ気持ちです。ぜひ、最後まで読んでいただけると嬉しいです！ (2013年2月27日 15時) (レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらこ
| 作者ホームページ：http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/
作成日時：2013年2月24日 19時
