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「肝試しに行ったのは部活の先輩2人…そうだ伏黒くん、あのとき津美紀さんもいたよ」
橘さんも仲良かったよね。
そう続ける藤沼ちゃんの手前なんとか冷静を保ったものの、頭の中ではごちゃごちゃだった。
無意識に恵の制服の裾をつまみ、藤沼姉弟を見送ったあとも動けないでいる。
「…ぃ、おい!!伏黒!A!
しっかりしろ!!まずは安否確認だろ!」
『っあ、ごめん…』
「…大丈夫だ。悪ぃ、少し外す」
私の手を引いてその場から離れる恵。
そのまま電話をかけた相手は伊地知さんだ。
〈事情は分かりました。津美紀さんの護衛ですね。
ですが今手の空いてるのが2級術師の方だけで…〉
「2級…」
〈被呪者の数がこちらの想定よりずっと多いとなると、呪いの等級も見直さなければなりません〉
……まさか、今津美紀ちゃんが
嫌な予感がして自身の腕を力強く掴むと、後ろから誰かに抱きつかれたのがわかった。
『っ、野薔薇?』
「大丈夫?顔色悪いわよ」
「津美紀の姉ちゃん、無事だったか?」
後ろに野薔薇となりに悠仁と挟まれて顔を見れば、平然とした表情で問題ないと返す。
その際私を見た恵の視線から、なんとなく意図は読み取った。
「任務の危険度があがった。この件は他の術士に引き継がれる。
お前らはもう帰れ」
「え、ちょっ」
「伏黒はどうすんだよ?」
「俺は武田さんに挨拶してから帰る」
『あ、私も話したいことあるから残るね。心配かけてごめん』
半ば強引に悠仁と野薔薇を車に乗せ、走り去ったのを見届けたままゆっくりと口を開く。
『1人より2人でしょ?
___________1秒でも早く祓ってやる』
「お前まで呪われんなよ」
『とーぜん』
____白虎
太腿の契約印に触れ、白虎を喚び出した。
お願いは一つだけ。
『津美紀ちゃんを守って』
「承知」
白虎が消えたのを確認して、恵と2人歩き出す。
行き先はただ一つ。
"鯉ノ口峡谷・八十八橋"
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みゆう(プロフ) - これで完結ですか?😭すごく面白い作品だったのに… (2023年4月23日 0時) (レス) id: 3379df1390 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - わぁぁぁぁぁぁ。すごいすごい!!最高です!続きが気になります! (2022年8月19日 16時) (レス) @page12 id: 7981b3d9d1 (このIDを非表示/違反報告)
れおすけ(プロフ) - aonaさん» 大変お待たせしました!!また更新頑張っていきますね〜!! (2022年1月14日 13時) (レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
れおすけ(プロフ) - あまぬんさん» 返信遅れてすみません!!嬉しい感想ありがとうございます🥺また更新していきますー! (2022年1月14日 13時) (レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
aona - めちゃくちゃ続きが気になります!更新頑張ってください!続き楽しみにしてます! (2022年1月4日 22時) (レス) @page7 id: 89b7031c6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れおすけ | 作成日時:2021年11月26日 22時