【呪術廻戦】高専の重力遣い-2

起首雷同 ページ2

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〈六月 盛岡___金田 太一〉
〈八月 横浜___島田 治〉
〈九月 名古屋___大和 広〉


「3人とも同じ状況で死んでるんスよ」




補助監督の新田明さんの運転する車で、今回の任務地に向かっている高専1年ズ。


彼女の説明によれば、全員が自宅マンションのエントランスで呪霊による刺殺。
しかも同じような、オートロックの扉が開けっ放しだと管理会社に苦情の電話を入れていたとか。




「でも日付も場所もバラバラ。同じ呪霊にやられたんですか？」


「なぁなぁ、自動ドアって呪霊のせい？
呪霊ってセンサーにひっかかんの？カメラ映んねぇよな」


「センサーじゃなくてドアオペレーターの方が呪霊の影響でバカになったみたいっス」


「ほぉ〜…？」


「で、同じ呪霊にやられたかどうかっスけど、残穢だけだとちょっと断定はできなかったッス。
そこで3人の共通点を調べたところ、同じ中学校に2年間通ってたことがわかったっス」


「っていうと昔3人が同じ呪いを受けて、時が経ってそれが発動したって感じ？」


「そうっス、それ濃厚っス」




助手席で会話を聞いていたAは、手元にあるタブレットで情報を確認していた。


なぜ時が経ってから発動したのか…、単に期間が決まっていて、呪いを受けた日がバラバラだったとしたら話は簡単だ。


でももし、呪霊が何かの拍子で力をつけて呪いが発動したとすると…




『……まさかね』


「ん？何が？」


『なんでもない。それよりこの人たちの行ってた中学、私とめ「A」』




静かに名前を呼ばれて振り返れば、何も言うなと言わんばかりに険しい表情の恵がいた。


はいはい、と口を閉ざせば質問攻めにあうものの、今回の任務とは関係ないだろうと言う恵に肩をすくめる。




「まずは共通の友人に話を聞くってことで、ついたっスよ！
……ここ、なんスけど……」




目の前の家は葬式の真っ最中であった。

話を聞いてみると、3人と同じような死に方をしているらしい。




「ああ〜唯一の手掛かりがぁ〜」


「ドンマイ！この中学に何かあるって！」




『ね、なんで言わないの？』


「…どうせ覚えてる奴いねぇだろ」


『いや、去年の話ね？』




後ろの方で恵とこそこそ話していると、先頭の野薔薇がタバコを吸う柄の悪い生徒2人を見つけた。




「分かりやすいのがいるわね。ぶん殴って更生させましょ！」


「なんで？」




その声でこちらを向く男2人。


次の瞬間、顔を青ざめて頭を下げたのだった。

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