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「人の体で何してんだよ。返せ」
今のは虎杖の声だった。
もしかすると、乗っ取られているわけではないのかもしれない。
「おまえ…何故動ける?」
「いや、俺の体だし」
宿儺自身もこの現象が不思議で仕方ないらしい。
そのまま、新たに開いていた2つの目が閉じていった。
『恵これって…』
「ああ…だが、」
一つ頷き、呪具に手をかけていつでも動けるように準備する。
恵も呪力を練りつつ、虎杖にむかって口を開いた。
「動くな。お前はもう人間じゃない」
「は?」
「呪術規定に基づき、虎杖悠仁オマエを___________呪いとして祓う」
そう告げる伏黒と武器を構えるAを見て、虎杖は両手を上げて無事であることを主張した。
「いや、ほんとに何もねーって!
それより、俺らみんなボロボロじゃん。早く病院いこーぜ」
全身に浮き出ていた模様が消えていく。
どうする?直感は彼は虎杖悠仁本人であって、両面宿儺でないと言っている。
でも、もし虎杖の振りをしているのだとしたら……
呪具を持つ手が力む。
こんなとき、もっと経験豊富な術師がいてくれれば…!
「今どういう状況?」
「なっ…!」
『五条先生!!』
いきなり現れた、白髪に目隠しをしている長身の男。
呪術師界で最強といわれている高専の教員でもある彼の登場に、張り詰めていた空気が和らいだのを感じる。
『なんでここに…』
「来る気なかったんだけどさ、流石に特級呪物が行方不明となると上がうるさくてね。
観光がてら馳せ参じたってわけ」
ボロボロじゃんウケる。
なんて言いつつ写真を連写されたあと、頬の切り傷に指を滑らせて血を拭われる。
やってることはカッコいいのに本当に残念な人だ。
「んで、見つかった?」
「『………』」
なんて言えばいいのか恵とチラチラ視線を合わせながら考えていると、張本人の虎杖が口を開いた。
「あのー、ごめん。それ俺食べちゃった」
「………マジ?」
「「『マジ』」」
確認するため虎杖に顔を近づけて、じっと観察する先生。
目隠しの奥にあるその眼で見えたのか、軽く笑って混ざってることを口にした。
「体に異常は?」
「特に…」
「君が食った呪い…宿儺と変われるかい?」
「ああ、たぶんできるけど」
「じゃあ10秒だ。10秒したら戻っておいで」
準備体操をしながらそう言う五条先生。
でも…と心配そうな虎杖に、笑って口を開く。
「大丈夫。僕最強だから」
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れおすけ(プロフ) - ちーさん» ありがとうございます!!!笑 また更新頑張ります!! (2021年11月10日 0時) (レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
ちー - 好きです!笑 (2021年11月9日 12時) (レス) @page38 id: ca5a92bd63 (このIDを非表示/違反報告)
れおすけ(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます!オチは自分の中でも未定ですので、今後も応援してくれるとうれしいです! (2021年4月19日 14時) (レス) id: 424d22639a (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - れおすけさん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年4月19日 9時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れおすけ | 作成日時:2021年4月14日 23時