if Part2 ページ38
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《もしもアネキが吉野北人の妹だったら》
「A!ハンカチ持った?ティッシュは?」
「もー、うるさいなぁホント。シスコンかよ」
「シスコンだよ!」
「認めるんかい」
もうそろそろホントに遅れるからやめて欲しい。
ゆーてお兄ちゃんも同じ職場なんだけど。
「……って、お兄ちゃんこそまだ準備できてないじゃん!」
「っ!忘れてた!ちょ、ちょっと、5分待ってて!」
ため息パラダイスです。
5分を2回半数えたところで、ふわふわお兄ちゃんからお仕事モードのお兄ちゃんがきた。
やっとだよ。
遅刻確定だよ。
陣さんに怒られる確定だよ。
「A、今日の夜ご飯何する?」
「まだ朝ですけど。家出て5分経ってませんけど」
「まぁまぁまぁ。チキン南蛮でいっか」
それ一昨日も食べたじゃん。
……とは言わない。というか言えない。
悔しいけどお兄ちゃんのチキン南蛮美味しいもん。
悔しいけど。(2回目)
ロマンチストなお兄ちゃんは、家から事務所までの短い道で桜の写真を撮りまくって、余計に遅くなった。
今日は全部お兄ちゃんのせい。
いつもだけど。
大丈夫、私は悪くない。
今度から30分早く集合時間伝えてもらうようにマネくんに言お。
「お前らはいつもいつも……、」
ほら始まった。
私は悪くないのに。
巻き込み事故だよ、これ。
「……ごめんなさい」
「ひひーんっ!」
「北人!」
お兄ちゃんと陣さんが追いかけっこ(仮)をしている間に、私は壱馬さんのお隣に座らせてもらう。
するとすかさず、私の左側に移動してくるまこっちゃん。
「今日も災難だったね」
「ほんと。明日から予定時間30分早く言ってもらう」
「ははっ、そんな遅いん?(笑)」
「主に食べるのが、ですけど」
TAMEIKI 2 PARADISEです。
「w2pみたいに言うなよ、(笑)」
「心の声が読まれてる」
「北人の妹に生まれてきたからにはしゃーないよな」
「ひいっ!A助けてぇ!」
「北人!待てッ!」
絶対助けてやんない、と心の中であっかんべーをして小説を開く私。
ほら、日常茶飯事過ぎてパパが微笑んでるよ。()
まぁこんな日常も悪くないなと思った今日この頃。
「A、あと5分待ってて、」
「……一回〇んでお母さんのお腹の中からやり直せ」
……やっぱりこんな日常は嫌だ。()
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作者名:L | 作成日時:2020年4月19日 18時