悪夢再び ページ14
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今回は何をやらかしたかと言いますと。
……まぁ正確には私やられた側なんだけど。
リハ終わり。
いつも通り、1人で目黒川付近をお散歩していた。
コンビニで買った、淹れるタイプのホットコーヒー(今日の朝壱馬が飲んでて飲みたくなった)が冷めてきたところで帰宅。
でも、新しいこと好きの私は、ふらっと暗い道とか歩いたことのない道を通ってみたりする。
これは多分吉野も壱馬も、誰も知らない私の性質。
今日も新しい道を開拓(?)しようと、いつもとは違う道を入った時だった。
「……Aちゃん」
「っ、……だれ、ですか、?」
男の人の声がした。
パッと振り向くと、少し背の高い、フードを被った男の人がいた。
顔は後ろの蛍光灯のせいで逆光で見えない。
でも、私が発した『だれ』という言葉でヤバいスイッチが入ってしまったのか、ふっと鼻で笑う男の人。
「だれ?ふは、忘れたの?(笑)」
「……残念ながら」
この人と関わっちゃいけない。
頭の中はそれでいっぱい。
声が震える。
手が震える。
足が震える。
「そんなに怖がらないでよ、(笑)」
「やっ、来ないで、!」
男がゆっくり私に近づいてくる。
きもちわる、……。
ふと、男は私の頬に触った。
力いっぱい振り払うと、男はチッと舌打ちをした。
あ、私今泣いてるんだ。
私今怖いんだ。
怖い、吉野助けてよ、……!
「……えっ、Aさん?!」
「吉野、!」
ふらっと歩いてきたスリボが、私を見つけてくれた。
はぁ、助かった、……。
……そう思ったのも束の間。
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作者名:L | 作成日時:2020年4月19日 18時