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「……聞いてお姉ちゃん」




不味い夕飯を食べ終えて、ソファに横たわりながら
液晶画面に映る姉の姿を見据えていた。もちろん話しかけても返事は返ってこない。

本当は消すべきなんだろうけど、唯一姉を思い出せる写真を消去する勇気はなかった。





「あの人、当然のように浮気をするし、女子高生まで誑し込むの……なのに私にはキスもしないし。

もっともあいつは私のことなんてただの同居人としか思ってないのかもね」


「……どうして死んじゃったの?お姉ちゃんが生きてれば、私はこんなに苦しまなかったのに」






「…………ねぇ」





お姉ちゃんだけが私の全てだった。才能も取り柄もない私を、お姉ちゃんだけは「偉いね」と笑って頭を撫でてくれた。

生きてさえいてくれれば、よかった。





「……」




視界がだんだんとぼやけてきて、今まで必死に零すまいと我慢していた涙がぽたぽたと落ちていった。

私を愛してくれる人は、もう誰もいない。


全部奪っていったのはあの男だ。



ーーなのに






「………A?」






どうしてそんな顔をするのだろう。






┈┈┈┈┈┈┈┈




家に帰ってきたら、妻が部屋で泣いていた。





「おい、A……どうしたんだ」




流石に驚きを隠せなくて、慌てて彼女に駆け寄る。ゆっくりと僕に視線を合わせたその眼は赤く潤んでいた。……気のせいか、睨んでいるようにも見える。




「……なんでもない」


「何でもないわけないだろ。何があった」

「なんでもないって言ってるでしょ…」




頑なに理由を話そうとしない彼女は僕から逃げようとする。咄嗟に両肩を掴んで無理矢理向き合えば、Aがおもむろに視線を下にやった。





「理由を聞かせてくれ。…頼む」

「………」





涙がのった睫毛を震わせながら、今までに見たことがない表情でAが口を開いた。


ーー悲しんでいるような、静かに怒りを含んでいるような。そんな顔だった。





「何も分かってない。……私のことを
何一つ、貴方は分かってない」





……思わず呆気に取られた僕の手から逃れて、彼女は踵を返した。



どうやら尚更怒らせてしまったようだ。となると原因は僕か…?と推測していれば、鞄を手に持った彼女が自室から出てきて玄関に向かっていく。

………玄関に?







「待て、どこに行くんだ」

「貴方のいない場所」

「は…!?」









「………何も知らない貴方となんか一緒にいたくない」

--家出--→←9



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HALO - お互い実力は認めあってますし大丈夫ですよ!!同じ似た境遇ですからきっと共有すれば乗り越えられる素敵な夫婦になれますよ♪♪ (2019年3月21日 0時) (レス) id: d6476dbe7d (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - HALOさん» そうですよね…!よいお友達になれそうです!きっと乗り越えられたら強い夫婦になれそうですね(´∇`) (2019年3月20日 23時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
HALO - 降谷さんもきっと誤解を知ったら赤井さんといい関係築けそうですよね!!だから夢主ちゃんも乗り越えて降谷さんと幸せになって欲しいなぁと思います! (2019年3月20日 23時) (レス) id: d6476dbe7d (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - HALOさん» ごちゃごちゃしてまいりました…wそうなんです!降谷さんが赤井さんをはちゃめちゃに憎んでいるのと似ているような感じにしたかったんです(語彙力)憎すぎて毎日降谷さんのことばっかり考えてたらいいなあとか思っております (2019年3月19日 17時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
HALO - 複雑になってますねw降谷さんもライが自殺を止められなかった事に対して殺したいほど憎んでいるのと同じな気もしますね!!夢主ちゃんが好きになってるなぁって思うし紙一重なのでしょうか? (2019年3月18日 23時) (レス) id: d6476dbe7d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てな | 作成日時:2019年3月1日 0時

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