番外編 ページ48
*
｢めっちゃ可愛い友達が告ってフラれたんだって。
ありえなくない？マジ顔だけっていうか｣
｢あー…確かに中身はクズっぽそう｣
｢だってフった言い訳が"勉強に集中したいから"だよ？
どうせ勉強しなくても点取れるくせに
何言ってんのって感じ………｣
気が付けば彼女の机を思い切り蹴り飛ばしていて、
けたたましい音が鳴り教室が静まっていた。
突然のことにぽかんと口を開けている
彼女の胸ぐらを掴み上げ、間抜けに
見開かれたその目を真っ直ぐに見据える。
揺らいでいるコンタクト越しの黒い目は、
彼の真っ青なものとは比べ物にならなかった。
｢………腰抜け｣
彼がどれだけ努力しているか、どれだけ
夢の為に全力を尽くしているのか。
何も知らないくせにそれを笑う彼女に怒りが湧いた。
(彼は、誰よりも立派な人だ)
いくら自分のことを貶されたって
こんな感情が湧き上がることはなかったのに。
怒りで頭があまり働いていなかった。
Furuya side
｢ｰｰｰｰｰｰｰA｣
｢………｣
入らないでって言ったのに。
そうくぐもった小さな声で話す彼女は
毛布にくるまれていて顔も見えない。
どうやら朝からずっとこの状態らしい。
｢ヒロが白状したよ。…女子生徒一名と
掴み合いの喧嘩をして、止めに入った
男子生徒二名を肘で殴ったそうだな｣
｢………｣
｢どうしてそんなことしたんだ？｣
後輩から話を聞いたらしいヒロが
偶然職員室から出てきた彼女と会って
｢零くんには言わないで｣と口止められたようだ。
理由もその時聞いたようだが、
それは本人に聞いた方がいいとヒロに促され
渋々ベッドで丸まっている彼女の隣に腰を下ろした。
彼女から先に手を出したと言っていたものの
ずっと前からいじめを受けていたとのことで
今回は三日間の謹慎処分に落ち着いたそうだ。
ｰｰｰｰ暴力を誰よりも嫌うAが、
何故そんなことをしたのかまるで分からなかった。
｢………、…答えたくない｣
｢A。俺は一応怒ってるんだからな｣
｢いや、｣
｢……はぁあ……｣
相変わらずの頑固者である。
だけど、次の瞬間微かに聞こえた鼻をすする音に
ギョッとして慌てて毛布越しに背中を撫でると
おずおずと彼女が顔を出した。
｢…、何か言われたのか？母親のこととか｣
｢…違うの……｣
｢零くんが…貶されたから｣
ｰｰｰｰ掠れたその声に目を見開いた。
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てな(プロフ) - まゆさん» わーありがとうございます！気づくの遅くなってすみません…！感動していただき嬉しみです(´∇｀) (2019年3月10日 22時) (
レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 完結おめでとうございます^_^面白かったです^_^最後は、すごく感動しました！これからも、頑張って下さい^_^ (2019年3月7日 14時) (レス) id: 406c27ad01 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - かずささん» ありがとうございます！結構端折ってた部分もあったので過去エピソードとか結婚後のお話を時間があったら書いてみたい！！と思ってます(゜▽゜) (2019年2月1日 23時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - れいさん» ぴえありがとうございます〜！50話を超えてしまったので気が向いたら続編を作ってみたいなとか思っております… (2019年2月1日 23時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
かずさ(プロフ) - 私も結婚後の生活の話が読みたいです！できるならお願します！ (2019年2月1日 22時) (レス) id: 189adfe0dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てな
| 作成日時：2019年1月20日 0時
