第二十七話 ページ27
…
furuya side
「降谷さん！！お怪我は…」
「風見、問題ない。それより………」
風見に詳細を告げている途中も、
彼女は静かだった。
＿＿＿Aの決断により、
爆破することなく俺達は助かったのだ。
『赤、………赤を、切って』
震えた声でか細く俺にそう言ったAが
コードを切ろうとする俺を後ろから
ぎゅう、と強く抱きしめた。
「…死んでも、恨まないでね」と小さく呟きながら
俺の背中に頬を寄せたのだ。
結果は、
『…………爆破、しない、な』
0:00と表示されたパネルは
ぶつん、と電池が切れたように暗くなり
ぴー、と音を立ててから全く動きを見せなかった。
実感が湧かないまま
ようやく解除されたロックにより無事脱出。
そして現在に至る。
「………降谷さん、その、赤井捜査官は」
「…少し疲れてるだけだろう、」
俺の背中に隠れたままのAを心配してか、
風見がちらりとAを見てから俺に問いかける。
どうしたものか、と俺も背後にいる彼女を
怪訝げに見ながらも風見と何分か会話をしていた。
「私のお陰で助かったのよ？ありがとうぐらい
言ってくれてもいいのに♡」
……違うな。これは詐欺師である
世良Aが言っていた台詞だろう。
「馬鹿じゃないの、私が間違ったコードを
言っていたら今頃死んでいたのよ！？」
………これも、何故だかピンと来ない。
ううん、と一言も言葉を発しない
彼女の想像をしていた。
顎に手をやり、風見が提示している資料に
目を通していれば。
「＿＿＿…好きよ」
.
「…………は？」
間違いなく、そう言った。
Aはたった一筋、白い頬に涙を流して
震える唇を噛み締めては
「好き、好きよ」と俺の頬を撫でた。
「……アナタが、好き」
＿＿＿…驚きと、疑問。
そんなことは心の隅に追いやってから
目の前で涙を流す愛おしい彼女を
力一杯抱き締めた。
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休校 - 半端じゃなく、面白かったです！笑 ありがとうございました！ (2020年6月21日 17時) (
レス) id: e4ab2b5df5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - こんな素晴らしい作品を作ってくださって感謝しかないです…！ストーリー構成が完璧で、赤井さんのシスコン具合も最高だし、なにより、主人公のキャラが好きです…！！！大好きです！ほんとにありがとうございます！！ (2019年12月18日 20時) (レス) id: 7131cab108 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - 四皇子さん» ありがたきお言葉…大感謝感激祭です… (2019年2月4日 12時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - たんぽぽ珈琲さん» わー嬉しいです！！気に入っていた作品なのでありがたいです〜(*ﾟ▽ﾟ) (2019年2月4日 12時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
四皇子 - 500評価から５０１評価にしてしまった、罪悪感、、 (2019年1月31日 16時) (レス) id: 3e09273f36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てな
| 作成日時：2018年7月8日 14時
