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第十一話 ページ11

……




「実は私もキッドの大ファンで…」


「マジですか!!?
じゃ、じゃあAさんも今週末行きませんか!」





どうしようかなぁ、と
恥ずかしそうに頬をかくAに

誰だお前、と密かに思いながら
乾いた笑いをコナン君と共に零した。








......................................................





「怪盗キッドが好きなんて今まで知らなかったが、
この二年で惚れたのか?」




「なあに安室くん、ヤキモチ?」






場所は変わって車内。

二年前と変わらないRX-7の車内を見て
Aは「アナタも飽きないわね」と
呆れた笑いを零していた。







「誰がいつ妬いた」




「怖〜い、この私が
あんなガキに惚れるわけないでしょ、馬鹿ね」







会った時と変わらない口振りに少し毒が入った
その言い草に顔を顰めていると、

「あら、本当の私は結構これよりキツいわよ?」
と静かに笑われた。




そんなのは赤井から何回も聞いた。


奴とは組織壊滅の時に
嫌でも顔を合わせなければいけなかったから、

あのシスコンは会話によく
Aの話題を出していた。









『寝相は悪いし口も悪い、朝と夜は機嫌が悪くて
俺が任務で無茶をした時には
平気でぶん殴られたこともあったな』





『おまけに俺の母さんと同じで
アメリカの男一人を軽々と投げ飛ばす程の怪力女。

君が知っている彼女は
所詮シールで貼られた偽物の
"イイ女"ってところだろうな』









(確かに、最初の頃は
こんな棘は見当たらなかったしな)








ちょっと、聞いてるの?と
ご立腹な彼女をじっくりと見ていれば、
顔を逸らされた。








「怒るなよ、」



「怒ってないわ」









つーん、とフロントガラスに映る夜景を眺める
彼女に「はいはいそうですか…」と
棒読みで呟いた。









「___指示があったのよ、FBIから。
警視庁刑事部捜査二課知能犯捜査係、
警部の中森銀三のサポートをしろ、と」






「………FBIから?」







どうやら怪盗キッドの次の獲物は
アメリカの大富豪が
所有しているという宝石らしく、

大富豪から膨大なお金を貰い受けたFBIは
動かざるを得なかったようだ。






そこで日本にいるAに
白羽の矢が立ったのだ。

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休校 - 半端じゃなく、面白かったです!笑 ありがとうございました! (2020年6月21日 17時) (レス) id: e4ab2b5df5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - こんな素晴らしい作品を作ってくださって感謝しかないです…!ストーリー構成が完璧で、赤井さんのシスコン具合も最高だし、なにより、主人公のキャラが好きです…!!!大好きです!ほんとにありがとうございます!! (2019年12月18日 20時) (レス) id: 7131cab108 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - 四皇子さん» ありがたきお言葉…大感謝感激祭です… (2019年2月4日 12時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - たんぽぽ珈琲さん» わー嬉しいです!!気に入っていた作品なのでありがたいです〜(*゚▽゚) (2019年2月4日 12時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
四皇子 - 500評価から501評価にしてしまった、罪悪感、、 (2019年1月31日 16時) (レス) id: 3e09273f36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てな | 作成日時:2018年7月8日 14時

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