【名探偵コナン】マドンナはプリンスが嫌い【降谷零】

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…


「きもちわるい、……バカ降谷、…」


訳がわからない。あれ程私に来るなと言っておいて
自分は来るとかどういう頭の神経しているのか。




「…っ、……イラつく…！」



ち、と一人舌打ちを零せば
足元に何かが勢いよくぶつかった。

驚きつつも見下ろしてみれば、つい先日
見たばかりの明るい茶髪が目に入った。



「……、し………哀、ちゃん？」



「っ！、…」




Aさん、と囁き声のように呟いた
哀ちゃんの目はゆらゆらと揺れていて、
唇は小刻みに震えている。顔色も悪い。

縋るように手を握ってきた哀ちゃんの視線に
合わせるよう屈めば、「……さっき、」と
か細い声で私に伝えてきた。





「……ベルモットから、……メールが届いたの」



「………ベルモット、」




哀ちゃんこと志保ちゃん、そして
工藤新一くんことコナンくんから聞いた話では

彼らを幼児化させた組織にはボスと、その側近、
そして何人かの幹部がいるらしく
幹部クラス以上の人間には酒の名前
つまりコードネームというものが貰えるらしい。


志保ちゃん達が知っている限りの範囲では、


まずコナンくんに幼児化させる薬を飲ませた
銀髪の男、ジン。その部下らしき男のウォッカ。

そして数千の顔、声帯に化ける
魔女と呼ばれる女ベルモット。

組織の狙撃手コルンと、キャンティ。

組織の構成員キール。なおキールこと水無怜奈は
CIAの諜報員のようだ。コナンくんは
彼女と関わりがあるらしい。


最近キールのよって明らかになった
組織の新たな幹部、情報収集及び観察力洞察力に
恐ろしく長けた探り屋。

コードネームはバーボン。



以下のメンバーが主となって動いているようだ。




そのメンバーの中でもベルモットは
志保ちゃんが哀ちゃんとして幼児化している
ということも把握しているらしく、

組織の仲間には何故か伝えてないものの、
居場所が特定されるには充分厄介なことだ。





「………、…覚悟は決まった？…って」



「そんなもののために
覚悟を決める必要なんかないよ」




ね、と俯く志保ちゃんに柔らかく笑いかけると

彼女は少し方の力が抜けたのか
「…ええ、」と小さく息を吐いた。






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