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『…最近、仕事は?順調?』
「うん!今はアルバム制作中…」
今回のアルバムは全員が作詞か作曲どっちかしようという試みをしていた。
本当のこと言うと僕はAちゃんとまたやりたいと思っていた。
やけど、妊婦さんに言えるはずもなく
たぶん言うたら全力でやってくれるはずやし
まだまだ時間もあるから無理させやんとできるんやろうけど
それが出来ひんのはまだ諦めきれていないから。
2人きりなって大丈夫と言うことが簡単に言うことが出来ひんから。
この恋は誰かに話す気もない。
やけど、Aちゃん譲りの鋭い天使ちゃんはある日俺に言ってきた。
『しょうた。ママのこと好きぃ?』
俺はびっくりしたけど、普通に聞いてると思って
「んー?好きやで〜?」
そう言うと何か困ったような顔をする。
『ママはしょうたと結婚するのぉ?』
子供ってすごいな、鋭さに恐ろしさを思う。
でも、僕は天使ちゃんを困らせたくないし
この家族を僕の感情で壊したくないし
大好きやから、
笑顔で言える。
「音々、しょうたはなぁ?
ママのことは好きやけど、パパの方がママ好きやねん。
だから、パパとママは結婚してん。
それにママは音々とパパしかみてないから安心して。
その代わり音々が大っきくなったら章大と結婚してくれる?」
そう言うとニコッと笑って
『うん!』
と言ってぎゅっとしてくれた。
こんな天使ちゃんの笑顔を見てしまうと
絶対泣かしてはいけないなと思う。
だから
これは俺の永遠に終わることのない長い長い片想い。
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作者名:kameco | 作成日時:2019年12月15日 0時