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『お身体に気をつけてくださいね。』
俺は泣きそうになりながら、Aの進んだ方に走る。
多分東口や。
西口はなんもないから。
走りながら思い出す。
なんで俺は気づかんかったんや。
芸人仲間すら気づかなかった、隠せていた不調。
それは一週間くらい前からで、飴が届いたのがその次の日。
熱心な劇場ファンが送ってくれたのだと思った。
でも、ハッカ系が苦手なんて、言ったことなかった。
少なくともメディアの前では。
それに、この飴が好きなのは、俺だけやない。
Aもや。
だって、初めて俺にこの飴くれたんは、Aやったやないか。
いつだって、Aは俺の小さな不調に、俺が気づく前から気づいてくれてたやないか。
付き合ってる時から、そうやったのに…！
ほんまにばかや俺は！！！
必死で走る。
こんなに走ったんはなん年ぶりだろうか。
東口を降りて、周りを見渡す。
どこいけばええ？
Aが行きそうなとこはどこや！！！
焦って見回していると、電話の着信が鳴った。
A！？
名前も見ずに通話ボタンを押す。
川「もしもし！」
？『もしもし、賢志郎？』
川「水田やないか！なんでお前やねん！！」
水『ふふ！誰やと思ったん？』
川「うるさ！ちょ、今忙しいからまた後でにしてや」
水『えー。な、俺いま誰とおると思う？』
川「そんなこと知らんわ！稲ちゃんと河井くんやろ！もう、俺ほんまに急いでんねん！！」
水『まぁ、そんな急がんでもええがな。見渡してブンブン頭振ってるから、ハゲが見えとるで』
川「ハゲとらんわ！！………え？水田くんいま俺見えるとこにおるん？」
水『やっと気づいたか〜気づくん遅いわ〜〜なぁ、遅いよなぁこいつ』
川「…いま誰とおるん？」
水『真ん前のマックの2階』
…目の前やん。
胸騒ぎがして、ドキドキと胸が鳴る。
いや 、ここまできたら腹くくりや、俺。
パッと見上げると、そこには。
手首が取れてしまいそうなほど手を振る水田と、
川「A…」
気まずそうに、しかし微笑むAの姿。
あの頃より髪が伸びて、遠目でもわかるほど綺麗になってるのがわかる。
じわ、と涙が浮かぶが、目に雪が入って慌ててこする。
すぐに店内に駆け込んで、コーヒーのSを頼んで階段を登った。
水田のいた席に近づくと水田がニコニコして、
水「遅かったわ〜賢志郎」
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ニコ(プロフ) - スイレンさん» 感想ありがとうございます！そう言っていただけると、とても嬉しいです！！本当にありがとうございます！(^^) (2019年2月19日 11時) (
レス) id: 3823045005 (このIDを非表示/違反報告)
スイレン(プロフ) - キュンキュン通り越してボロ泣きでした（；＿；）話の構成とか言葉選びすごい好きです！次も楽しみにしてます！！頑張ってください^ ^ (2019年2月18日 23時) (レス) id: 385caaf0e3 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ(プロフ) - みかんさん» 感想ありがとうございます！励みになります！ (2019年2月16日 17時) (レス) id: 3823045005 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても、キュンキュンしました！！！続きたのしみにしてます！忙しいかと思いますがお体に気をつけて頑張ってください！応援してます。 (2019年2月13日 21時) (レス) id: 5d7a0dace4 (このIDを非表示/違反報告)
くおん(プロフ) - よこるなさん» 変換がうまくいってなかったみたいです。すみません。直しました！ (2019年2月7日 10時) (レス) id: f203054266 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くおん | 作成日時：2019年1月31日 20時
