服部平次と遠山和葉が恋人になったら。で、やっとか、となる工藤新一くん【名探偵コナン 服部平次・工藤新一】____愛華様リクエスト ページ46
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推理小説を読んでいると、着信音が鳴り始めた。画面を確認すると、そこには平次の名前が表示されている。コナン、もとい新一はまた事件か、と思いながら通話ボタンを押した。
「もしもし」
「おう、工藤! えらい久しぶりやなあ、元気しとったか?」
「別に普通だよ。で、今回はどんな事件なんだ?」
「あー、ちゃうちゃう。今日は事件があって電話したわけやないんや」
「え、そうなのか?」
てっきり難事件が起きたのだと思っていた新一は驚いた。平次が電話をかけてくる時は、大抵事件の話を持ち込むときだ。
「じゃあ何の用なんだ?」
「ええか? よー聞くんやで。今から俺が話す話はめっちゃ大事な話なんやからなあ」
「もったいぶらずにさっさと話せよ」
「実はな……」
こほん、と大袈裟に咳払いをして、平次は普段からは想像もつかないか細い声で言った。
「か、和葉とな……」
だが、電話越しということに加えて小声。平次のやっとの思いの告白も、新一には聞こえなかった。
「悪ィ、服部。もうちょっと大きな声で言ってくれ」
「せ、せやからな! か、和葉と付き合うことになったんや!」
今度こそ、はっきりと新一に伝わった。そして、新一は今平次に言われた言葉を理解する。
「え、服部、和葉ちゃんと付き合ったのか!?」
「さっきからそう言っとるやろ! 一回で聞きとれ、アホ!」
電話越しに平次の焦っている様子が伝わってくる。和葉に告白する際も、恐らく相当緊張したのだろう。新一はそっか、と言って嬉しそうに口角を上げた。
「やっと付き合うことになったのか。で、どこで告白したんだよ。随分悩んでたみてェだったけど」
「んなもん、工藤よりえらい豪華でめっちゃ綺麗な場所に決まっとるやろ!」
先ほどの態度が嘘のように、平次は自信満々にそう断言した。はは、と新一は呆れ気味に笑う。
「そうかよ……。まあ、これで晴れて恋人同士になったわけだし、蘭も安心するだろ。和葉ちゃんのこと気にかけてたみたいだし」
「ああ、あの姉ちゃんなら、この間和葉が電話しとったわ。なんや、ダブルデートがどうとか言うとったで」
「マジかよ……そんな簡単に新一には戻れねェぞ」
「ま、なんとかするしかないやろ」
他人事だと思いやがって、と新一は思ったが実際他人事だ。恋人になったのだから、当然デートもするようになる。
これから蘭からの誘いをどれだけ断ることになるのだろう、と新一は頭を抱えた。
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シオン(プロフ) - ムムチーさん» そう言って頂けて嬉しいです!こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました! (2020年4月9日 11時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ムムチー(プロフ) - ありがとうございます!!宇髄さんが派手派手にかっこよくてキュンキュンでした!!本当にありがとうございました!!!! (2020年4月8日 19時) (レス) id: c20b5adaac (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ムムチーさん» リクエストしてくださった小説ができました!何ヶ月もお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした! (2020年4月8日 18時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リアビーバ-さん» こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました!またの機会があれば是非よろしくお願いします! (2020年2月16日 11時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - いえ、全然大丈夫ですよ!!!ありがとうございました!また機会があったらリクエストしますね♪ (2020年2月15日 15時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シオン | 作成日時:2019年4月25日 23時