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2話 朝霞 ページ4



『…………』


悪夢によって少しだけ昂った息を整えながら、麗しい雪色に染まった羽織りに手を通す。



『……昨夜は2時間か……』


起きて食べて寝る、人間の資本とも言える行動に、私はうまく適用出来ていない。

寝なければアイツに会わなくて済むから、怖い思いをして1人で震えて夜を越すよりそのほうがいいのにな、なんて考えながら髪を結う、髪飾りを付ける、血色の悪い顔を洗って、朝餉を食べた。


一連の流れを済ませてから机の前に座り、ちらりと時計を見る。

手帳に 日にち、時間、体調などをサラサラと記した。
別に好き好んでこんなことを日課にしているわけではなく、先日、何度目かの貧血と寝不足で倒れた時に胡蝶様に窘められたからだ。

充分に眠ることが出来ないのなら、日毎に睡眠時間を記して一定の睡眠時間を保つようにしなさい、と。

何度も蝶屋敷にお世話になった負い目もあり、毎日かかさないようにしてはいるものの、こうして改めて自分の睡眠時間の短さを目の当たりにするのはきまりが悪い、そう思いながら手帳を閉じれば、いつの間にか時間がかなり経過していたことに気づいて素早く立ち上がった。


『……あ、』

……カツン、突然の衝撃で髪飾りが畳の床に落ちる。

いけない、大切なものなのに…………大切な…………もの……のはずで………………あれ、


「ねぇ」


透き通った景色に霞がかかったような独特な声にハッとした、また時間を忘れて考え込んでいたのだろうか、いつの間にか部屋に入り込んでいた少年に視線を向ける。艶やかな黒髪に瞳の翠色がとてもよく映えていた。身長に対して少し大きめな隊服、綺麗な黒と翠との段階的変化(グラデーション)、鎹鴉から聞いていた通りだ。


『……霞柱様…御足労頂き申し訳ありません
 向かいましょう』

「…話が早いね、いくよ」


髪飾りをつけ直した三つ編みを揺らしながら、彼に続いて自分の屋敷を後にした。

3話 初対面→←1話 厭夢


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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎   
作品ジャンル:アニメ
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ほしいも(*^^*)(プロフ) - 設定めっちゃ自分の好みでした!(笑)更新少しずつでいいので頑張ってください〜!😁 (12月13日 16時) (レス) @page40 id: 88768a4726 (このIDを非表示/違反報告)
向汰(プロフ) - 空桜さん» そう言っていただけて嬉しいです!それに、私以外にも頑張っている方がいらっしゃるのだと思うと少し肩の力が抜ける気がします(´˘`*) 試験頑張ってください。応援しています (2019年9月23日 1時) (レス) id: 1112aaa288 (このIDを非表示/違反報告)
空桜(プロフ) - 待ってますね!私も就職試験あります。お互い頑張りましょう! (2019年9月23日 1時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
向汰(プロフ) - 何卒さん» ありがとうございます〜〜!気長にお待ちください(´˘`*) (2019年9月22日 21時) (レス) id: 1112aaa288 (このIDを非表示/違反報告)
何卒 - めっちゃ気になるところで終わってしまってウズウズしてます。笑 続き楽しみにしています! (2019年9月21日 1時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:向汰 | 作成日時:2019年8月25日 1時

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