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タングステン ページ7






「おーおー屁ばってんなァ?」


訓練を開始してから約24時間。


海蝕洞の入口、海の方から千空がいつものように耳に指を突っ込みながら歩いてくる。


千空の視界には、Aが中央に立ち、その周りには戦士達が揃いも揃って座り込んでいたり寝転んだりしていた。


パワーのある者はタングステンの中の素材を取り出したり、タングステンを溶かす作業に駆り出されたり。


訓練と行き来しており、疲弊するのも仕方がなかった。



対してAは夜中もずっと十数人の剣術の相手だけ。


汗を少しかいたくらいで、息切れは起こしていなかった。


『千空〜♡
どう?スマホ作りは順調〜?』


千空「あ”ァ…Aのお陰で作業効率上がりまくりでなァ、順調も順調よ。」


『こっちやって千空に役に立つ為やって張り切ってしもたわ』



コハク「スマホ作りと往復していないとはいえ…休息も取っていない筈だろう?
何故Aはそんなに元気なのだ…。」



地を這ったまま、ズリズリと千空の元へ来るコハク。


人一倍体力のあるコハクは、身体の動く限りAと手合わせをし続けたのだ。



千空「A、疲れてっとこ悪ぃが、タングステンのフィラメントを作るのに協力出来っか?」


『勿論。』



クロムとカセキ、それから訓練を往復した戦士達によって作られた、加熱チームの力作欲張りセット。


それを使ってタングステンのサビをひっぺがす為に数千度まで熱を上げなければならない。


村の中でも上位を争う力の持ち主、Aの力を借りる時が来たのだ。



Aはフードを被って海蝕洞を出る。


その後に続いてマグマやコハク、…いや、その場にいた戦士達も石神村の広場へと戻った。



クロム「おぅ行くぜピンポイント加熱!!」



コハク「目指せ数千度!!!」



ガラスを使って太陽光を集め、水に電気を流す。

そこから出た水素を高熱にする為、ひたすらAやマグマ達は空気を送り続けた。



そしてそれは、石神村の全員が初めて一致団結して作り上げた、わずか数cmの小さな結晶___。




千空「宇宙最強の耐熱金属!タングステンフィラメント!
ケータイの心臓部だ、そそるぜ…これは!!」






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dmiano(プロフ) - とっても好きです!応援してます! (3月31日 1時) (レス) id: dcf0e7ac67 (このIDを非表示/違反報告)
- ストーリーの間にあるオリジナルストーリーが作り込まれてて、読んでてとても面白く素敵な小説だと思います。投稿は大変だと思いますが無理せず更新して欲しいです。 (1月19日 23時) (レス) @page10 id: e348c6f33e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:五月雨雫 | 作成日時:2025年1月10日 21時

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