ハート乱用する系上司に日々苛ついています【文スト】

ハートが4個 ページ5

「森見くんってば、あの量本当に終わらせたの…？すごーい♡」

信じられないとばかりに目を瞬かせる上司に暇乞いをする。私としてはあの量溜めた貴方が信じられない…巫山戯るな…。
あと香水臭い…。…あー、なんだ、色の仕事だったんだ。…それならそれでいってほしいよね。もう。いや、言えないか普通。私はあんまりそっちしないからなぁ。

…兎に角、兎に角！はよ帰って風呂入って酒飲んで寝たい…！おうちかえるぅ！！かーえーるーのー！

『…定時なのでお先に失礼します』

荒れに荒れた心を笑顔で隠す。普通は隠せないけど異能で表情固定してるから。安全安心。触れられたら一貫の終わり。

「ねぇねぇ、今日森見くんの家に行ってもいい？私、明日の任務の打ち合わせがしたいのだけれど…」

…過剰労働(オーバーワーク)させるつもりなのかこの人は…。いや、人と言うより鬼か。鬼才だって評判だしねぇ。あながち人間卒業してても可笑しくないよね。

『此処で行えば良いのではありませんか？』

こっちは家帰って寝たいんだよ！！悪い？これ以上仕事を増やさないでくれ！！心の叫びを漏らさないように笑いつつ、手に持った万年筆を己の手の内側に突き立てる。そうでも無いと太宰幹部に襲いかかりそうになるんだよね。

「えー、つまんないの」

…殺したい…此奴…殺したい…。上司じゃなきゃ殺してた…。何つまんなそうな顔してんのさ。湧き上がる殺意が大きくなるにつれ万年筆が手にめり込む。あ痛た。刺さったな今。まあ化け直せば元通りだけど。

『で？連絡事項は』

「今回は黒服を連れていかない」

…本当巫山戯てるなあの幼女趣味。抑もの所、非力な銃使いと、異能力無効化だけはしんどいで…戦力考えろや…。考えてそれなのかよおらぁ！！！

『了解致しました。では』

そろそろ手がやばいので、帰ります。返事なんて聞かない。聞かない。めんどくさい。面倒面倒面倒。
面倒事なんて大っ嫌い。消えてしまえ。

楽な人生を歩んでみたいな。もう絶対無理だけど。今更遅いわ。やるなら生まれる所からだよね。

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ラッキーカラー

あずきいろ

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