ハート乱用する系上司に日々苛ついています【文スト】

ハートが17個 ページ30

色々誤魔化して、此処まで逃げてきた。
因みに此処は資料室だよ。埃っぽいと思いきや、結構綺麗なの。

『…』

定期的に掃除のおばちゃんが頑張ってくれてるお陰で凄く過ごしやすいんだ。
だからかは分からないけど此処で事に及んでる構成員の皆さんも一定数居るんだよ☆←
正直なところ、まあ…迷惑だね。
そういう事するなら、各々の自宅又はホテルでやって欲しいものだよ。

だが、今日の私は運が悪いらしい。

『…』

棚の奥から水音が聞こえてくる。
…あー、面倒。

今度から貼紙でもしておこうかな…。
そんな事を思考しつつ、軽く息を吸って呼びかける。

『…其所にいるのは何方です？』

途端、慌ただしくなった音に天を仰ぐ。
嘘でしょ？如何して本当にヤってるのよ！

「も、森見…さん、どうされましたか…？」

ネクタイが歪んでいる黒服が飛び出してきた。
…あぶねー、ぶつかる所だった。

『それは貴方が1番良くご存知なのでは？』

多少の威圧を込めて睨むと、震え上がる黒服。

今更言うことではないが、マフィアは序列が最重要視される組織だ。
つまりだ、立場が上の人間の機嫌を損ねることは、寿命を縮められる事と同義なのである。

だから私も、幹部級の機嫌を損ねない様に立ち回っている。

「申し訳ございません！」

勢い良く頭を下げた黒服の黒々とした髪をじーっと見る。

『分かっているとは思いますが、此処での(自主規制)は原則禁止されています。どれだけ興奮しても、公共施設でするのは止めてください』

1度言葉を切り、ため息を吐いた。
幸せが逃げるだとか、よく言われるけど、無意識下で吐いているのだからどうしようもない。

『…以後、見付けたら減給では済みませんよ』

ーー
唐突なネタ回は作者のテンションが上がっている時だと思って下さい。

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