情報提供22回目(あっすん) ページ24
横浜の街をドス君を連れて歩きながら僕はドス君の横顔をジト目で見る。
「ねぇドス君」
「何ですかA君?」
「一週間後って言った癖に一週間前にもう日本に着いてるってどういうこと?おかげで君の心を見なくて済んだし心底安心したけど横浜の情報を集めきゃいけなくて疲れたんだけど」
僕がそう抗議するとクスクスとドス君が笑いながら言う。
「だって出ていないと貴方がそうやって見ようとするでしょう?それに僕も横浜の偵察以外にも仕事があって此方に来ましたから。しかし貴方でも僕の心は読みたくないと思うんですね」
「ぐぅ……確かに。仕事あったんだね。どうせドス君の事だしヤバイ連中に売ったんでしょ?当たり前でしょ?僕は確かに好奇心は人より強いけど知りたくない物はあるよ」
僕をなんだと思ってるんだドス君は。
そんな抗議を含んだ目で見るとさらに笑った。
「ふふ、A君はお客さんの前と僕やプライベートでは本当に表情豊かですね」
「まぁね。お客さんに自分の腹を知られたら面倒臭い。なんせ僕を贔屓にしてるのはポートマフィアと武装探偵社。それに特務課だからね」
僕がそう肩を竦めて言うと相変わらず内面の読めない笑みを浮かべながら言う。
「そうですね。横浜の異能力三大組織となれば尚更です。……無理を承知ですが特務課の情報など売って頂けませんか?」
「絶対に無理だね。ほら、着いたよ。此処が有名な紅煉瓦倉庫だよ」
僕はやっと着いた古びた倉庫を指しながら言う。
ドス君がつまらなそうな顔をしながら言う。
「やはり無理ですか。昔に建てられた物にしては立派ですね」
「そうだね。まぁ、本来の目当てはこれじゃないんだけど」
僕はそうつまらなそうに見るドス君に言う。
そしてとあるキッチンカーを指差した。
「あのクレープ屋さんだよ。最近有名なんだ。今日は此処で開いてるって調べたから来たんだよ。まぁ、つまりは紅煉瓦倉庫はオマケって訳だよ」
「ほう…まさかの紅煉瓦倉庫はオマケですか…」
少し驚いた顔をするドス君に僕は内心してやったりと思う。
そしてドス君の冷たく細い手を取って言う。
「それじゃあ食べよう!」
「貴方って案外甘党ですよね…目が輝いてますよ」
あ、僕が食べたくて連れてきたってバレてるや
ーー
もうワケワカメだぜ
あとよろしくお願いしゃす………
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