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情報提供 9回目（椿） ページ11
「彼の現在の所属は…武装探偵社です」
と、ここ迄言った後で苦笑した。
そもそもこの人が知らない訳が無いのだ。マフィアの情報網を侮ること無かれ。
地下に潜ろうとも、彼の組織からは逃げられない。まあ、僕は別だけどね。
嘗ての坂口安吾の様に、政府が背景に居るのならギリギリ逃げることも可能だろう。
…まあ、太宰くんならやってのけそうで怖いけどね。
「…そうかい、元気にしているかな」
少し驚いたのは、森さんの声音に太宰くんを心配する響きがあったからだ。
太宰くんを育てた父親としての気持ちなのか。
はたまた、有能な部下を思う首領としての気持ちなのか。
やはり日本人というのは複雑怪奇で想像が難しい。…そこがいいね。
「ええ、きっと元気にしていますよ」
呻き声を上げる依頼人の弟の手を取り、森さん達に一礼する。
「それでは私はこの辺りで失礼します」
「今後ともどうか千里眼をご贔屓に！」
ーーー
…消化不良…。
お次はあっすん！よろしくね！
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