【ツイステ】でかけよ、オンボロ寮(仮)

234.元彼だったの常時忘れてる ページ34

フロイド「あのババァジェイドがお気に入りだからさぁ」

『あー、なるほどぉ』


ババァ、と言うので２０代前半の線はなさそうだ

まぁ長身美形の１７歳好青年、その上あの紳士的な振る舞いに愛想のいい笑顔
その気になれば簡単に虜にして片手で余裕で転がして嘲笑ってそうだもんな(偏見)
彼女は実に満たされた笑顔で、ジェイドさんはいつものあの顔だ

男子校で拝めると思わなかったなぁ

私はその光景をサンドウィッチ片手に眺めている
「今ので飯３杯はいけるわ」とはよく言ったもんだが、美男美女を見ながら食べるのもいいもんだな


フロイド「クマノミちゃんヤキモチ妬かねぇの？ジェイド彼氏じゃん」

『元彼(仮)ですけどね』

フロイド「じゃあオレと付き合ってみるぅ？ジェイドでいーならオレも変わんなくね？」

『私がガバガバみたいな最悪な噂立つんで勘弁してください』

アズール「彼女は大変ジェイドを気に入っていますから、コストがかからないので僕としては非常に助かっています」

『いいっスね、経費削減で

中身で勝負したら一発アウトでしょうけど』


そしてここはオシャレなバーカウンターでなかっただろうか

居酒屋の一角のような会話を口広げているぞ





『…お？』




別れ際、エスコートしていた女性の手を顔元に引くとそのまま甲に口づけを落とした

瞼をゆっくり落としてから、その一連の動作には無駄なもの一つない

女性の顔は恍惚そのもので、美人の熱を帯びた目というものはあんなにも色気があるのか
それを捉えているのは未成年だというのに彼ならなぜかそれも頷ける




『…えっろ』


ふーん、という具合で元彼に対しての感想はただただに他人事だった





ジェイド「…！」





『……


あ』


目が合い反射的にくるっと背を向けてしまう

よかったぁ回転式の椅子で

完全に昼ドラでも見る感覚で見物していたが、アレはリアルだった




(…何か、まずいものを見てしまったか？)




フロイド「あはぁ、何あの顔ウケる。ジェイド今から〜？」

アズール「えぇ、午後も頼みましたよ」

フロイド「はぁい」

『あ、そう言えばユウくんどこです？今日シフトでしょ」

アズール「彼なら休憩中ですよ」

『ここ思ってたよりホワイトなんですねぇ、あ、あとサンドウィッチ美味しいです』

アズール「それは何よりです。…あぁ、ところで」





ジェイド「これはこれは、おはようございます。Aさん」





『……うス』

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