【ゲーム実況者】浅き夢見じ酔いもせず【短編集】

玉の緒よ　たえなばたえね　ながらへば　忍ぶることの　弱りもぞする／テラゾー／らび　リクエスト ページ10

「テラゾー！お茶持ってきたよ！」

「うん、ありがとう……」

「わあっ！？」




玉の緒よ たえなばたえね ながらへば




「ごめんねテラゾ〜」




そう言ってお風呂から上がってくるA。

濡れた髪は綺麗に輝いている。



Aはいわゆるドジっ子だ。

いや、ドジっ子ってよりかはダメっ子の方が正しいかもしれない。



今日みたいにお茶を持ってきては溢れるし。

チョコを作れば砂糖と塩を間違えるし。




「いいよいいよ、いつものことだし」

「やめて！そう言われると傷付くっ」




A曰く、この性質は昔かららしい。

どれだけ気を付けても必ずミスをする。


昔は俺もびっくりしたけど、でも最近は気にしてない。

ぶっちゃけ、頑張ってるAがかわいいから。




「ほんとに申し訳ない……ごめんねテラゾー」

「大丈夫だって。ほらおいで、髪乾かしてあげる」

「テラゾー！！」




Aは目をうるうるとさせて俺に抱きついてくる。

あーかわいい。めっちゃかわいい。なにこの生き物。




Aと俺は別に付き合ってるわけじゃない。

同窓会の時に会って、あ、家近いねーなんて会話をして。

私最近ご飯作るの趣味なんだよねー。え、じゃあ作ってよって。



ご飯作るのはほんとうにうまい。

Aが来てから体重が少し増えた。





Aは善意で作ってくれるんだろうけど。

俺はAが好きだから。




「あのさあA」

「んー？」

「明日もご飯作りにきてよ」




こうしてAに彼氏ができないようにすることしかできない。

毎日毎日予定を入れて。時には一緒に出掛けたりして。


このまま俺のこと好きになってくれればいいのにな。





￣￣




私はテラゾーが好き。

テラゾーじゃなかったらご飯なんか作りにこないもん。



でも、私じゃだめなんだ。

だって私の不幸が移ってしまいそうだから。


テラゾーに彼女ができないのも私のせいだったりして……。


でも別にいいな。

ずっとこのまま一緒にいられるなら、彼女じゃなくたって。




「なんてね」




私は今日も我慢する。テラゾーへの想いを。

溢れないように、これからもずっと。




忍ぶることの 弱りもぞする








￣￣
わああああ意味不だああああああ

らびさん初リクエストなのにごめんなさい許してください


リクエストありがとうございます！！！

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