『匂いつけても、いいですか？』【歌/い/手】

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「ほら、早く帰んぞまふ」
「まってくぁさいってぇ〜僕まだねこさんとそんなっ、しゃべってないんですよぉっ！？」
「お前…成人してる人間が呂律回ってないって引くぞ、ねこさん以外可愛いわけがないから」


待ってそらるさん、なんでここで私の名前が出てきたの。おかしいでしょ。
しかも私お酒飲まないからなぁ。なんか、不味いから好きじゃない。


ジュースのがよっぽど美味しいじゃん。
この時だけは、会社の飲み会に付き合わされなくてよかったなって思う。引きこもりだからね。


「えぇ〜ねぇ、ねこさぁん〜もっとお話ししましょうよぉ」
『えっ、ちょっ、まふまふさんしっかりして！』


まふまふさんは、私に抱きついたと思ったらぎゅっと逃さない様に絡みついた。いやきついから！そんで身長差で鼻潰れてる！息出来ない！！！

と、そんな私に救世主が。



「っ、てめぇまふこの野郎！！ 何やってんだ！ ねこさん困ってんじゃねぇか！！ 俺だって、俺だってまだ抱きついた事ないのに！！！」


私からまふまふさんを引き離してくれて、とても助かった。それに免じて、最後の言葉は無視してあげようと思う。


「…まだ、解散になんねーの？」
『キヨ、眠そう』
「ちょっとなぁ」


そう言って欠伸をこぼすキヨ。目が半分も開いてない、これは徹夜してたな。どうせゲームでもしてたかテレビでも見てたべ。


「んん〜〜ねこさん！ また今度あいましょーね！！」
『あ、はい、また今度』
「絶対ですからね〜！！！」


そらるさんに引きずられながらそう叫ぶまふまふさんは子供のようで……あ、頭にゲンコツ落ちた。



『帰ろっか』
「おーう」


キヨは、眠くなると言葉を伸ばす癖がある。相当眠いなこいつ。まぁ、あんだけはしゃいでたら疲れるのも当たり前か。


私と遊んでる時にはない、男友達と居る時の楽しそうな表情は初めて見た。友達少ないとか言って、結構居るしなぁ。そういうとこうざい(理不尽)


でも、キヨの新しい表情も見れたし、今回は友達が増えた。めちゃくちゃいい収穫じゃない？これ。


なんて考えながら、夜の道を二人で歩いた。





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