110、【聡】 ページ14
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目を開けるとクリーム色の天井が目に映った。
貴「聡!」
目を開いた瞬間Aの声がした。
「あ、保健室?」
貴「うん……」
「なんでここに?」
貴「なんでって……聡が楽器室で倒れたからだよ。」
Aにそう言われて思い出した。
トランペットを準備しようとケースを棚から取り出した時、
突然目眩がしてそこで倒れたんだっけ……
貴「それで、勝利がここまで運んでくれたんだよ。
保健室の先生に聞いたら疲れだって。」
「勝利は?」
貴「……ホルンの練習しに行ったけど……」
「じゃあ俺も練習してくる」
俺はそう言ってベットから降りようとした瞬間Aに止められた。
「……」
貴「だめ。今は休んでて。」
「でも……」
貴方「やっぱり疲れてるじゃん、この前聞いた時嘘だったんだね。」
「そんな……大丈夫だってー笑」
と言い、俺は心配させたくなくて無理矢理笑顔を作る。
貴「ほらまたそうやって作り笑顔して。」
「……」
貴「練習も大事だけど休むのも大事なんだからさ……」
そう言ってAは保健室から出て行った。
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作者名:のの | 作成日時:2021年1月31日 14時