３週間【青】 (ページ46)

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悔しかった。

自分のことをどうこう言われたことじゃない。

彼自身のやる気を削いでしまったことと、あんな風に卑屈になって自分を卑下するようなことを言わせてしまったことが悔しくて、悲しかった。

つい、熱くなって言い返してしまった。

でも、分かってほしかったから…

明日からも毎日、謝罪するつもりでいる。

実習期間は２週間をきってしまったけれど、どうにか少しでも誤解を解きたかった。

例え自分は嫌われたままだとしても…

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Shota side

情け無いことに、あんなことがあった後にも関わらず、俺は時計を見ながら今日も18時半を意識していた。

もしかしたら今日も来るのを避けられるかもしれない。

だけど、逆にこれからはその方が好都合かもしれない。

もう、どんな風にセンセーと関わったら良いか正直わからなかった。

…しかし、いつもより少し遅い時間にセンセーは店に来た。

だけど今日は‘’いらっしゃいませ‘’は言ってあげない。

買い物をせずに、センセーが真っ直ぐ俺の所に向かってきた。

そしてセンセーは来るなり、深々と俺に頭を下げて謝罪をした。

やめろよ…言い訳なんか聞きたくない。

それから俺に授業を聞いて欲しいという目標があった事を話し始めた。

ただ寝てる生徒が俺だけでたまたまだったんだろうけど、それでも最初にセンセーの目に留まったのが自分で良かっただなんて、不覚にも一瞬喜んでしまった。

だけど次いで出た‘’照‘’という言葉に、途端に何かが冷めていく。

名前で呼び合う程親しいってやっぱり…

そう思ったらすげーイライラした。

…そこからは止まらなかった。

自分でも驚くくらい冷ややかな声で、顔で、センセーのことを罵った。

それに、自分が出来損ないなばかりにって悔しくもなった。

何が寝てたから気に留めてもらってラッキーだよ…

そんなん恥ずべきことだろ。

そのまま自分の口は止まらない。

だけど、急なセンセーの大きな声でハッとする。

センセーは涙目だった。

涙ながらに、俺への気持ちを話してくれた。

そこにはセンセーのノートに書かれていた、熱い目標がしっかりと反映されてた。

そう、ちゃんと分かってた。
センセーが生徒で遊ぶような人じゃないって。

ついに涙が溢れてしまったセンセーに、今の自分は何もすることができない。

あんなに酷いことを言ったのに、彼女は俺を立派な人だと言った。

1人残された店内で後悔だけが残った。