３週間【青】 (ページ23)

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5限は授業がなかったので、お昼休みからそのまま図書室に引きこもってしまった。

まだ心臓がドキドキしている。

恨まれたんだとすぐに分かった。

次にB組の教壇に立つのが正直怖い。

今日騒ぎを聞いた生徒たちから軽蔑の眼差しを向けられるのが…怖くてたまらない。

できればこのままずっとここに引きこもっていたかった。

だけど無常にもチャイムが鳴り、ホームルームに向かわなければいけない時間になってしまった。

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廊下を歩く間、心なしか冷ややかな視線が向けられている気がしてしまう。

職員室に入ると、山田先生の前に先程の2人と、なぜか深澤くん、佐久間くん、阿部くん、宮舘くん、そして渡辺くんと7人の生徒が集まっていた。

山田先生と目が合い、「先生ちょっと」と手招きされる。

嫌な予感しかせず、山田先生の元へ行くと、不貞腐れた表情の2人と渡辺くん。

困った顔の深澤くん佐久間くん阿部くん宮舘くんと対照的な表情の生徒たちがいた。

山「（人1）先生、この状況見て何のことか分かりますか？」

2人のことは当事者だから分かる。

しかし残りの5名に関しては全くの謎だった。

「申し訳ありません…」

はっきりとこの状況も分かる訳ではなかったので、ただ謝るしか出来なかった。

山「まずはお前たち、ちゃんと謝りなさい」

そう促されて、2人の生徒が不満気に下を向いたまま「すいませんした」と謝罪した。

山「さ、お前たちももういいから全員教室戻れ」

そう言われ散り散りに去っていく生徒たち。

渡辺くんと一瞬目が合う。

悔しそうな、泣きそうな、なんだか複雑な表情が気になった。

「あの…すみませんでした」

山「生徒が実習生を揶揄うのは毎年よくあるんです。だけど…阿部たちに詳細聞きましたけど今日のは行き過ぎてましたね」

山田先生も先程の騒動の内容を聞いたようで、気まずい気持ちになる。

山「気にしないで…っていうのは難しいかもしれませんが、味方になる生徒もしっかりいて、すでに（人1）先生が信頼を寄せられてるのが分かりましたよ」

味方とは何のことだろうか…

山「とにかくまだ２週間以上あるのでね、ここで気を落とさないで。あいつら2人にはしっかり言っときましたから」

そう言われ、「じゃあ行きましょう」と私たちはホームルームへと向かった。