３週間【青】 (ページ3)

今日:3 hit、昨日:18 hit、合計:470,979 hit

＊ページ3

私たちは3年生を受け持つ事になっていた。

この高校はそれぞれ学年ごとにA組からI組までの9クラスで成り立っている。

私はそのうちの、A.B.C.D組を。

照はA.B.E.F組を主に授業することが決まっていた。

その中でも私はA組。照はE組のクラスにつき、授業に加えて朝と帰りのホームルームも担当することになっている。

1クラス40人なので、私は受け持つクラスの生徒たちの名簿を今日を迎えるまでに擦り切れる程見つめ、顔と名前を一致させてきた。

他のクラスはやや怪しいけど…A組は完璧なはず。

校長先生や、その他の先生方に挨拶を済ませ、照と目を合わせながらガッツポーズでお互いの検討を讃え、いざ受け持つクラスへと向かった。

・
・
・

初日のスケジュールは、A組で朝のホームルームをした後、担任の山田先生について古典の授業の様子を学んだ後、4限に初めてA組での授業を行い、帰りのホームルームで終了。

という流れ。

山田先生の後に続き、ドキドキしながら教室に入る。

山「はい、席ついてー」

扉が開き、山田先生が声を掛けるとクラス内が一瞬静まる。

と、同時に好奇心の目が一斉に私に注がれ、ザワザワと騒ぎ出す。

ザワつきに緊張して思わず俯いてしまう。

「起立…礼！」

学級委員の男子がハキハキと声を掛けてクラスメイトたちが一斉に挨拶をする。

山「はい、おはようございます。見ての通りね、君たちお待ちかねの教育実習生が来てくれてます」

山田先生の挨拶にすかさず男子生徒が、

「お待ちかねなのは先生なんじゃないんすかー？」

と野次を入れると、クラスが笑い声で溢れる。

どうやら山田先生はまだ若いし、いじられキャラらしい。

山「バカ言ってんじゃないよ。ったく。はい、じゃあまずは挨拶を」

じゃあお願いします。と言われて、山田先生に代わり私が教壇に立つ。

やばい…

めちゃくちゃ緊張してきた。

生徒たちがみんなこちらを見ている。

フーっと一呼吸置いてから、私はゆっくり自己紹介を始めた。