#31 ページ31
これがファーストキスか…
ファースト…
「あれ…」
渡「…なに？」
久美から明日の初デートでちゅーするじゃんなんて言われた事が蘇る。
その言葉のせいで、もしかしたら明日そんな事もあるのかも…なんて考えていたのに、、
今起きた全く予想外の展開に、ほぼ頭は真っ白だ。
何より渡辺くんの唇があんなにも柔らかくて優しくて…
…
冷静になると、ボッと火がついたように自分の顔が熱くなっていくのを感じる。
渡「…いやノーリアクション？」
少し不満そうな渡辺くん。
いやいや…
違うんだよ…
「……この顔見てノーリアクションと思う？」
私は俯いてた顔を上げ、ドキドキしながら渡辺くんを見る。
渡「…ふふ、顔赤、、笑」
「急で…ビックリして…」
渡「…エモーショナルってやつだな」
「…エモーショナル？」
渡「そ。感情がさ、こうブワーって揺れ動く感じ？」
イマイチ意味が理解できず、渡辺くんを見つめたまま次ぐ言葉を待っていると、
渡「すげぇキスしたくなったって事！」
唇を尖らせ、耳を赤くし、少し上目遣いで睨むように私にそう伝える。
「…まだドキドキしてる」
渡「…初ちゅー？」
「もちろん」
渡「…んふふ、笑」
「…嬉しそう」
渡「嬉しいもん」
キュッと口角を上げて、やけに素直に認める渡辺くん。
‘’キスしたくなった‘’
その言葉が何度も脳内再生される度、顔の火照りは一向に引く気配はない。
そのうち照れを誤魔化すように渡辺くんがカバンを肩に担ぎ、ベンチから立ち上がって夕日を仰ぐ。
渡「エモいな〜」
「…」
未だ放心状態で立ち上がれず、ベンチに座ったままそんな彼の独り言を聞いている私。
渡「…ね？」
そして私を振り返り、見下ろしながら同意を求める渡辺くん。
「…エモい？」
渡「うん。エモエモ、笑」
自分の発言に照れ始めて笑いながらも、自然と差し出される彼の左手。
私は彼の手を取り立ち上がる。
…好き、
大好き。
思わず溢れ出しそうになる感情を何とか落ち着かせる。
そしてまるで何事も無かったかのようにすっかり平常心で歩きだす渡辺くんとは対象的に、
私はドキドキのキャパを越えた胸を抱えながら、彼の隣を再び並んで歩いた。
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R(プロフ) - みみみさん» キュンキュンして頂けるのがこの上ない喜びです！私こそ感謝です＾＾ありがとうございます！ (2023年4月7日 0時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - しょっぴーにキュンキュンです♡作者さんに感謝を！ (2023年4月6日 9時) (レス) @page2 id: 10d256d720 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます！🥺幸せな気分になって頂けて嬉しいです☺️💕ありがとうございます☺️ (2022年11月12日 6時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 素直で可愛い主人公ちゃんと甘ーいしょっぴーにキュンキュン！幸せな気分になれました❤️ありがとうございました☺️ (2022年11月12日 1時) (レス) @page44 id: a2aff7b060 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - のまんぼーさん» とっても嬉しいです🥺💕読んでくださってありがとうございました！✨ (2022年9月30日 2時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2022年6月21日 20時
