最終話 ページ49
「…聞きたくないよ、何も」
渡「…聞いて」
「…」
渡「なぁ、聞けって」
「…」
渡「じゃあ今何も聞こえてないのね？」
「…」
渡「そんな抵抗してっけど、めっちゃ可愛いなって思ってるよ」
「！！」
渡「ふはっ！聞こえてんじゃん！笑」
「顔赤ぇ！」って渡辺くんは爆笑している。
…聞こえてるよ、全部。
何でそんな事言うのよ…
「…揶揄わないで」
渡「揶揄ってないよ」
急に声のトーンが真剣になるから…
顔を上げて、渡辺くんを見てしまう。
渡「好き」
「………えっ！？」
渡「俺、（人1）さんが好き」
「…だって、、久美は？」
渡「藤田さんが好きだったはずなのに、（人1）さんの事好きになったの」
「嘘…」
渡「嘘じゃねぇって。…昨日ふっかが電車から降りた時、マジで気が気じゃなかったんだよ」
「私だって…昨日渡辺くんと久美が2人きりになって、きっと久美の事もっと好きになっちゃうんだろうなって思って…」
渡「…今朝ふっかに、お前バレバレだぞって言われた。
藤田さんにも普通に（人1）さんの事好きでしょ？って言われたし」
「私も…渡辺くんの事好きなの、辰哉にバレてた」
渡「…ふっかじゃなくて、俺が好き？」
…しまった。
普通に好きって言ってしまった。
「…うん、最初に会った日からずっと。渡辺くんが好きだよ」
渡「え…ヤバい、めっちゃ嬉しいんだけど」
渡辺くんは柄にもなく顔を赤くしている。
どうしよう…
初めて経験する喜びが今ここにある。
渡「付き合うって事で…オッケー？」
「…うん」
返事をした瞬間、フワッと渡辺くんの良い香りに包まれた。
渡「A」
「呼び方が…」
渡「…何？不満？」
「さっきもだけど…急に変わったから」
渡「どさくさで普通に呼んだけど、良いでしょ？」
良いでしょ？って最初から前提なのが渡辺くんらしいけど、私はもちろん頷いた。
渡「…こーゆうの、初めて？」
それはきっとハグの事。
「もちろん。付き合うのだって告白だって、何もかも初めてだよ」
渡「んふふ…やった」
ギュウっと一段と抱きしめる力を強めた渡辺くんが、嬉しそうに微笑む。
渡「…今から‘’初めて‘’サボってみる？」
「…それはダメ」
渡「ふはは！笑」
大好きな彼の楽しそうな笑い声が、
突き抜けるような青空に響いた。
Fin.
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R(プロフ) - なおさん» 何度も読んで頂き嬉しいです🥺こちらこそありがとうございます！ (8月17日 22時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 初めまして！このしょっぴーと主人公ちゃんが大好きですー💕実は何度も読み返していて😊今日もきゅんきゅんさせて頂きました♥️ありがとうございます！続きもまた読みます💙 (8月17日 16時) (レス) @page50 id: 61924ce533 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みみみさん» 嬉しすぎます！ありがとうございます🥺✨ (2023年4月5日 20時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - 素敵すぎです！あー、しょっぴーに惚れてしまった♡ (2023年4月5日 13時) (レス) @page50 id: 10d256d720 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ピカンチ★さん» この作品を見つけて下さりありがとうございます🥺💙ハニレモ良いですね☺️🍋お時間がある際に良かったら番外編も覗いて下さると嬉しいです🥺💙 (2022年6月25日 19時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2022年5月22日 14時
