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#42 ページ42

『あ、…うん。喧嘩したの?とか心配してくれて。それで結構色んな話もできたよ』




渡『…そっか』




『久美とゆっくり話す機会奪っちゃって…ごめんね』




渡『…え?…あ、いや…』




そこから少しの沈黙が流れる。




『…渡辺くん?』




渡『…ふっかと仲良くなれて良かったじゃん。逆に俺良いアシストしたかもな、笑』


そう言って、電話の向こう側で笑っている。




私と辰哉が仲良くなって喜ぶ渡辺くんに、ズンと胸が沈んだ。




『次はちゃんと…私もアシストできるように頑張るから』




震えそうになる声をなんとか落ち着かせ、私も渡辺くんを安心させられる言葉を選んだ。





しかしそんな話は久美からしたら全く関係のない事。

本人不在でそんな約束をしてしまい、久美への罪悪感にも駆られる。





渡辺くんは、『…ん、ありがと』とそれだけ言って、あっという間にこの日の電話は終わってしまった。








翌日




久「昨日先輩に連絡したら、ちゃんと返してくれた!」


駅で会うなり、開口1番に満面の笑顔でそんなセリフを言う久美。




「本当?…良かったね!」


駅から学校までの道のり、久美の喜びの報告は止まらない。



今までならば無条件に喜びを分かち合えたのに。




渡辺くんの心情を思うと、久美の幸せを全力で喜んであげられない自分に胸が痛んだ。









今日は武道の練習が休みだという久美と、帰りも一緒に帰れる事に。




今日一日、渡辺くんを一方的に見つける事はあっても彼が教室に来る事も、屋上への集合がかかる事もなかった。





昨夜電話できて嬉しいはずなのに、今日はなんだかずっと心が苦しい。





何も考えずに、また以前のようにただ他愛もない話を渡辺くんとできたら良いのに…





久「あ、あれって渡辺じゃない?」


突然の久美のそんな一言に、俯き加減だった顔をパッと上げる。




久美の言う通り、初めて会話したあの日のように駅のホームでポケットに手を入れて立っている渡辺くんの後ろ姿を見つけた。




しかしあの日と違うのは、今日はその隣に辰哉もいるという事。




何も声を掛けていないのに、私たちの気配に気付くように2人はなぜか同時に後ろを振り返った。





辰「あっ、Aちゃんだ!うぉっ!久美も!超〜久しぶりじゃん!」





久「わー!辰哉、久しぶり〜!」






その発言に私と渡辺くんが同時に「えっ?!」と声を上げ、思いがけない繋がりに驚いて目を合わせた。

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R(プロフ) - なおさん» 何度も読んで頂き嬉しいです🥺こちらこそありがとうございます! (8月17日 22時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 初めまして!このしょっぴーと主人公ちゃんが大好きですー💕実は何度も読み返していて😊今日もきゅんきゅんさせて頂きました♥️ありがとうございます!続きもまた読みます💙 (8月17日 16時) (レス) @page50 id: 61924ce533 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みみみさん» 嬉しすぎます!ありがとうございます🥺✨ (2023年4月5日 20時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - 素敵すぎです!あー、しょっぴーに惚れてしまった♡ (2023年4月5日 13時) (レス) @page50 id: 10d256d720 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ピカンチ★さん» この作品を見つけて下さりありがとうございます🥺💙ハニレモ良いですね☺️🍋お時間がある際に良かったら番外編も覗いて下さると嬉しいです🥺💙 (2022年6月25日 19時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:R | 作成日時:2022年5月22日 14時

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