#34 ページ34
渡「…ふはは、何だよそれ。それこそ意味わかんねーわ、笑」
扉に手を掛けながら、私の大好きな笑顔で振り返る。
渡辺くんの笑顔と日差しのキラキラが相まって、まるで少女漫画のワンシーンみたいにそこだけが輝いて見えた。
2人並んで屋上からの階段を降りる際、
「つーか俺の優しさに今頃気付いたのかよ」とか言って、渡辺くんは横目で私を睨みながらも笑ってる。
こんな時間さえも、なんて愛おしいんだろう。
ドキドキを引きずったまま角を曲がろうとしたら、
辰「あ、なべ！…と、Aちゃん！」
辰哉を含む男女のグループに鉢合わせした。
よく考えるとこの階は理系クラスの並びの階。
それにしても、辰哉とは曲がり角でよく会うものだ。
「久しぶり〜」なんてそのグループの人たちみんなと笑顔で話し始める渡辺くん。
彼は相変わらず顔が広い。
「てか何？翔太の新しい彼女？」
「屋上で何してたんだよ！笑」
と、冷やかしながらそのグループの人たちがジロジロと私を見る。
渡「やかましいねぇ笑」
揶揄われてる割に、渡辺くんは意外にも笑顔だったので少しだけ救われた気がした。
辰「いやマジで2人で屋上は意味深じゃね？Aちゃん何してたの〜？」
辰哉がフニャっと笑いながら肘で私を小突いてくる。
2回話しただけなのに、この距離の詰め方はさすが陽キャだなって戸惑う。
「何もないから。ただ話してただけだよ、笑」
私と渡辺くんに何かあるなんて周りも絶対にあり得ないって分かってはいると思うけど、
これ以上彼に迷惑かけたくなくて、私はできるだけ端的に切り上げた。
渡「…じゃーな」
すると渡辺くんは、突然今までの雰囲気をバッサリと断ち切るようにその群れからから抜け出し、1人で廊下を進んで行ってしまう。
「え…ちょっと、、！あ、じゃあね！」
急に置いてけぼりにされて、慌てて辰哉に手を振り、私は渡辺くんを小走りで追いかけた。
・
・
・
「渡辺くん、知り合いどんだけ多いの」
何とか追いついて、後ろから声を掛ける。
渡「別に。普通じゃね？」
…あれ、
なんか…怒ってる？
もしかして、この事が広まって久美にバレたらって心配してるのかもしれない。
直感でそう思った。
「…心配しなくても、いつも屋上で渡辺くんに会ってる事は久美に言ってないからね？」
だから私は彼の背中に向かってそう念を押した。
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R(プロフ) - なおさん» 何度も読んで頂き嬉しいです🥺こちらこそありがとうございます！ (8月17日 22時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - 初めまして！このしょっぴーと主人公ちゃんが大好きですー💕実は何度も読み返していて😊今日もきゅんきゅんさせて頂きました♥️ありがとうございます！続きもまた読みます💙 (8月17日 16時) (レス) @page50 id: 61924ce533 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みみみさん» 嬉しすぎます！ありがとうございます🥺✨ (2023年4月5日 20時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - 素敵すぎです！あー、しょっぴーに惚れてしまった♡ (2023年4月5日 13時) (レス) @page50 id: 10d256d720 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - ピカンチ★さん» この作品を見つけて下さりありがとうございます🥺💙ハニレモ良いですね☺️🍋お時間がある際に良かったら番外編も覗いて下さると嬉しいです🥺💙 (2022年6月25日 19時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2022年5月22日 14時
