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沈黙が緊張を加速させる。
はぁー…というため息と共に渡辺くんが呆れた顔をして私を睨む。
渡「俺のこと舐めてんの？そんな浅い気持ちならここまでしてないっつーの」
確かに彼は、どんなに私が嫌な態度をとっても、雨に打たれてまで今日という日を迎えてくれた。
「…ごめんなさい」
愚問だったと反省し、申し訳ない気持ちになる。
渡「センセーが真面目なの知ってるし、２つともいかにもセンセーが悩みそうなことっつーのもめっちゃわかるよ」
また優しい顔つきの渡辺くんに戻り、私の手を取りながら話し始めた。
渡「まず分かって欲しいのは、俺は本当にセンセーのことが好き。自分から誰かを好きになったの、すげー久しぶりだからちゃんと自覚ある」
「…」
渡「それに、正直一緒にいられれば場所とか何するとかあんま気にしない。とにかくもう面倒臭いこと抜きで好きなら好きでシンプルに一緒にいたい。それだけ！」
ぶっきらぼうに少し照れながら、だけどもちゃんと言葉を選んでストレートに伝えてくれる優しい渡辺くん。
「うん…良かった。ありがとう。本当にありがとう」
私もギュッと手を握り返した。
渡「けど…あまりにも何もしないのは…ごめん、ちょっとキツイかも」
「え？」
渡「だって好きな人が目の前にいて、相手も俺のことが好きで…こんなに可愛いのに手出さない方が難しい」
そう言って下を向いてしまう。
嬉しくて胸が高鳴った。…渡辺くん、私だって同じ気持ちなんだよ。
渡「キス…してい？」
上目遣いで渡辺くんが尋ねる。
私はゆっくり頷いた。
渡辺くんの右手が私の後頭部を包み込み、ゆっくりと唇が重なった。
一度離して目が合う。
渡「…ヤバい。ちょっと…マジでヤバい。後で謝るね」
そのセリフと共に、今度は渡辺くんの両手が私の頬を包み、角度を変えて何度も触れるだけのキスを落とす。
だんだん私の唇を摘むようなキスに変わるけど、私は乱れた呼吸を整えながら渡辺くんのペースに合わせるだけで精一杯だった。
再び距離を取って見つめ合う。
渡「あー…もうね、本当可愛い。無理」
そう言って手で顔を覆った後に、自分の髪をくしゃっと掴む。
渡「…A先生」
急に改まって渡辺くんが私を呼ぶ。
というか…
「え、なまえ…」
そう、渡辺くんはいつも私をセンセーと呼ぶだけで、なまえを付けて先生と呼ばれたのは初めてだった。
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R(プロフ) - emさん 寂しいと思ってもらえるなんて…🥺ありがとうございます！ (2021年10月22日 16時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みかさん 嬉しいコメントありがとうございます🥺ほっこりしてもらえて安心しました＾＾ (2021年10月22日 16時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
em(プロフ) - 終わっちゃうのが寂しいです🥺 (2021年10月22日 7時) (レス) @page22 id: d7760676f5 (このIDを非表示/違反報告)
みか - 最後ちゃんとほっこりさせてくれるRさん！プラスアナザーストーリーという展開！いやぁますます目が離せない (2021年10月21日 21時) (レス) @page22 id: 75d95be2cc (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - とんたんさん 前作も読んで下さったのですね！ありがとうございます、嬉しいです（涙）おまけも楽しんで頂けていたら幸いです＾＾ (2021年10月21日 21時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2021年10月15日 21時
