12.頑張りすぎるあなたへ ページ36
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わたの家に着き、チャイムを鳴らすと
すぐに応答があった。
『 はい 』
「 わた、俺だけど 」
『 お疲れ。入ってきちゃっていいよ 』
入っていい、というわたの声を聞いて
ゆっくりドアを開けた。
靴を脱いで端の方に置いていると
後ろからさっきと同じ声が聞こえた。
「 仕事終わりなのにいきなりごめんね？太輔 」
「 いやそれはいいんだけど…北山は？ 」
「 今は寝室で寝かせてるよ。様子見ておいで。 」
「 うん、じゃあお邪魔します 」
「 俺も氷枕持って行くね 」
通い慣れたわたの家。
いつもは居心地の良い明るい空気の漂うここも、
大切な人が倒れたっていう状況だと
無機質な空気が漂っているように感じる。
ガチャ…
寝室のドアを開けると、
ベッドで眠るひろの姿が見えた。
ベッドサイドの豆電球に照らされる横顔は
少し前よりシャープになっていて、
ツアーと舞台のために絞っていたとはいえ
胸がきゅーっと締め付けられる。
「 今日、舞台の休演日なんだけど番組の収録があったらしいんだけど、その後にコンサートの確認もあってさ 」
「 うん、なんとなく聞いてたよ 」
「 最初会った時から顔色悪いなーちょっと様子おかしいかもって思ってはいたんだけど…忙しくてなかなか気にかけてあげられなくて…ごめん 」
「 わたが謝ることじゃないでしょ？このおチビが怒るよ 」
ごめんねって謝るわたに
謝るなって笑って見せた。
そしたら、わたも笑ってくれて
心がすーっと軽くなった気がした。
「 病院に連れて行ったら、連日の舞台による疲労と、睡眠不足だろうって。あとは、精神的な疲れ 」
「 そっか。…きっと休めばまた元気なとこ見せてくれるだろうから、わたも気にかけてやって？ 」
「 もちろんだよ 」
よかった…
何か病気だったらどうしようかと…
ひろが元気でいてくれないと
俺もどうかしちゃうから。
…なんて、こういうとこだよな。
少し…俺たちはひろに甘えすぎてる。
ごめんって口から出そうになるのをぐっと抑えて、
ひろの頭を撫でた
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茉莉花(プロフ) - しおぱまさん» ありがとうございます！読者様に楽しんでいただけるような作品を目指していくのでこれからもよろしくお願いします＾＾ (2017年2月15日 0時) (
レス) id: 1e53697028 (このIDを非表示/違反報告)
しおぱま(プロフ) - 今回は短編集ということで、茉莉花さんの書く様々な藤北が見られそうで嬉しいです、！更新大変だと思いますが頑張ってください！ (2017年2月13日 16時) (レス) id: 21c0d8b98c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉莉花
| 作成日時：2017年2月13日 0時
