08.癒しをプレゼント？ ページ26
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俺なりに勇気を振り絞って聞いたのに
返ってきたのは望んでいた答えではなくて
少しだけ…目頭が熱くなる。
でも、その後望んでいた答え以上のものが
返ってきた。
「癒されすぎて、興奮しちゃう」
「え…？」
「好きな人にいきなりこんな事されたら
どきどきしちゃうじゃん、」
「…ふっ、」
「さっき一瞬勘違いしたでしょ」
「だってお前の言い方が…」
「ストレス溜まった？」
「は？」
「だーかーら、さっきのでストレス溜まった？」
こいつ…何を楽しそうに聞いてんだよ…
新しいタイプのドS出してきた感じ？
そんなムードも何も無い事を考えてる俺は
さっき自分が言ったことを忘れてたみたいで。
「ね、溜まった？」
「…？溜まった、かな」
「じゃあ俺がハグしてあげるね、30秒」
「…っあ、」
「自分で言って忘れてたの？ださー」
「うるせ…超ストレス溜まったからさ、」
「ん？」
「…30秒じゃ、足りない」
「…ふふっ、かわい」
男なのにまた、かわいいって言われた…
なんてくだらないこと考えてたら
抱きしめ方を変えてぎゅっと、強く抱きしめられて
その瞬間ふわっと香った太輔の匂いに
胸が高鳴った。
好きだな…太輔の匂い、
「ひろ、ありがとう。疲れ吹っ飛んだ」
「ふふ、そりゃよかった
今は俺がハグされてるけど…」
「いいじゃんいいじゃん、
ひろ抱きしめると癒されるんだもん。安心する」
「……っ…おれ…、」
“俺もだよ”
普段ならこんな事言えないけど
太輔に俺の気持ちを少しでも感じてほしくて、
俺も太輔みたいに素直になりたくて、
勇気を出して口に出したはずの言葉は
なぜか自分の耳にでさえ届かなかった。
「ん…」
その代わりに聞こえたのは
自分の吐息で、
驚く太輔の顔が見れると思っていたのに
見えたのは、ドアップの太輔のキレイな顔。
…唇に感じるやわらかい感触。
あ、キスされたんだ…
ぼんやりそう思った。
「……っ…」
どこか気持ちを探るような、長いキス。
不意にキスされて息を吸う暇もなかった俺は
もう限界が近くて、太輔の服をぎゅっと握った。
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茉莉花(プロフ) - しおぱまさん» ありがとうございます！読者様に楽しんでいただけるような作品を目指していくのでこれからもよろしくお願いします＾＾ (2017年2月15日 0時) (
レス) id: 1e53697028 (このIDを非表示/違反報告)
しおぱま(プロフ) - 今回は短編集ということで、茉莉花さんの書く様々な藤北が見られそうで嬉しいです、！更新大変だと思いますが頑張ってください！ (2017年2月13日 16時) (レス) id: 21c0d8b98c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉莉花
| 作成日時：2017年2月13日 0時
