06.サイレントラブ ページ20
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「ごめんごめん、何？」
「俺ここ座っていい？注文係 宮田になってるし、
電話近いから交換しよって言われて…」
「あー、そうだね。もちろんいいよ」
ここは座敷で個室になっていて
しかも注文は電話形式だから、
入口側の壁にかけられた電話を
使わなければいけない。
北山が元座ってた場所は電話の真下で、
注文係を任された宮田は
トイレに立ったついでに
席の交換を提案してきたらしい。
で、宮田の隣は俺だから
北山は俺の隣になった。
…宮田ナイス。
隣とは言っても、メンバーの前でも
俺と北山は “恋人” を出さないから
大して話さずに解散になるんだろう。
「太輔飲んでるー？」
「うん、飲んでるよ」
「押すんじゃねーよ宮田ー、
…っあ、ごめん藤ヶ谷」
「ん…？…あ、ごめんねガヤさん！」
「や、全然。北山大丈夫？」
「俺はだいじょう…、っぶ…！」
宮田とじゃれていたらしい北山は
宮田に押された勢いで、俺にぶつかってきた。
それに対し謝罪をする北山の顔は、
飲んでいるせいか頬が赤くなっていて
目も少し潤んでいる気がする。
プラス、上目遣い。
……我慢我慢。
…危うく抱きしめてキスをする所だった。
メンバーも知っているとはいえ
さすがにな、
でも…これくらいいいよね？
そんな気持ちで誰からも見られない、
テーブルの下、俺の北山の体の間で
そっと北山の手を握った。
大きな目をさらに大きく見開いた北山に
俺はコソッと囁いた。
「しーっ…バレちゃうよ。
ま、俺は見られてもいいけどね」
「なっ…！」
でも、これが間違えだったらしい。
「…おれもっ、」
「ん？」
「おれもっ…、……見られてもいいし、」
うわ……
酒入った勢いでそんな事言わないでよ…
こっちだって酒入ってて
結構ギリギリの状態で理性保ってんだから。
「……(バーカ)」
自分で言って自分で照れてる北山に
俺は口パクで文句を言って、
その後に『今日ウチ来れる？』と
メールを送った。
それをすぐに見た北山は
口パクで返事をくれた。
「…(お邪魔しまーす)」
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茉莉花(プロフ) - しおぱまさん» ありがとうございます！読者様に楽しんでいただけるような作品を目指していくのでこれからもよろしくお願いします＾＾ (2017年2月15日 0時) (
レス) id: 1e53697028 (このIDを非表示/違反報告)
しおぱま(プロフ) - 今回は短編集ということで、茉莉花さんの書く様々な藤北が見られそうで嬉しいです、！更新大変だと思いますが頑張ってください！ (2017年2月13日 16時) (レス) id: 21c0d8b98c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉莉花
| 作成日時：2017年2月13日 0時
