11[迷子の迷子の幹部さん]☆ ページ14
「なぁなぁ次あっち行こうぜ！」
「はぁ〜？ただシャオロンが行きたいだけちゃうん？」
「せやぞお前等、俺に任せろ。」
「駄目に決まっとるやん。」
「ｼｬｵﾁｬﾝ…。」
…こいつらをどうしろと？
店を出た後、またすぐに目の前で喧嘩のようなものが始まる。
ギャンギャンと騒ぐ様子は犬にしか見えない。
「とりあえず落ち着きましょ？」
「じゃあサキはどこ行きたいん！？」
「ハ？」
喧嘩を止めようと声をかければ、そう質問をされる。
いやどこ行きたいって私ここの地形知らねぇから！！
「いや、私なにあるか知らないんですけど…。」
小さくそういうと、幹部達は一斉に口を閉じる。
「…そうやん、Aさん始めて来とるんやった…！」
「ごめんなサキ…。」
そう言って3人は再び丸くなり、話し合いを始める。
いや嵐かよ。ってくらいに素早い動き。
うん、さっすが幹部って感じですわオホホホホ。(?)
「サキ！決まったで！」
大きな声で鬱がそう言う。
そして再び口を開き、言葉を続ける。
「とりあえずマップ観にいくことに決まったわ！」
「ハ？」
どこにいくのかと楽しみにしていれば、その言葉によって一瞬で期待は砕け散る。
うん、この3人に任せた私が悪かったかも。
というかよくマップ見るって判断に至ったな。
「なんでマップ…？せめて他にありませんでした？」
「すまんけどな、俺等も言うほど知らんねん。」
苦笑しながらロボロが言う。
いや知らないんだ。交流とかするくらいだから知ってんのかと思ったわ。
「ってことでレッツゴー！」
元気に歩き出そうとする鬱を引き止める。
え、何？と言いたげな顔でこちらを見つめる鬱に向かって言い放つ。
「マップの場所知ってんの？」
「…さぁ。」
こ い つ ば か な の ？
あ、決して馬鹿にしてるわけではなく。
心の底からそう思ってしまっていたそれだけである。よし。
というかなんでマップの位置知らないくせにマップ見にいこうとしてんの。
本当に脳みそ溶けてるんじゃね？
「…とりあえず、誰かに聞いてみるのが一番いいでしょ。」
「えー、でもなぁ…。」
迷惑ちゃうか、と鬱は悩んでいる。
いやなにが迷惑なん？道聞くことのなにがいけないんだ。
あ、そうか。鬱は声をかけるのが無理なだけか。そっかそっか！←
「ほら鬱、そこにいる人にでも声かけろ。」
「いやいや、サキがしろや！！」
「いやですっ」
明るい声でそういえば、後ろから爆笑する声が聞こえてきた。
現実は残酷やな←
12[思わぬ展開へlet's go]☆(変更有り)→←10[スプーン]☆
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作者名：すいーとぴー。&七味 | 作成日時：2021年2月23日 16時
