難攻不落の向井くん

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青Side


出会ってすぐ惚れるなんて、
本気で恋愛をしたことなんか無いふっかを
落とした奴はどんな奴なんだろうって
ただ気になっただけだった。

邪魔するつもりはなかったんだけど、
これはさすがに申し訳ない…


「めめもモデルなんやろ？ラウが言ってたで！」

「あぁそっか。康二A組なんだっけ」

「うん！そういえばラウがめめのせいで呼び出し食らってたで？何か揉めたんやろ？」

「あぁ…うん」


想像以上に康二が目黒に食いついちゃった…。


「ちょっとね、元○○○と…」

「大学生の？」

「ん。」

「…うわぁ。大人やんめめ。えっちやえっち///」

「「ふはっ(笑)」」


何を想像したのか、
両手で顔を覆いながら照れる康二に
吹き出すめめと俺。

…と


「…ふふ。」


そんな康二を愛おしそうに見つめて笑うふっか。

いやお前まじ？

もうそんなに骨抜きなの？

パニックなんだけど…


「でもあんまりラウのこと困らせんでな？同じ事務所なんやろ？」

「あー…うん」

「約束してくれへん？」

「…ん。」

「じゃあ指切りしよっ！」


そう言って目黒の小指と自分の小指を絡ませて
ゆ〜びきりげんまん♪と歌い出す康二を見て、
確かにちょっと可愛いかもと思ってしまった。

ただ、その様子を見てとんでもない顔をしてるのが一人…


「…」

「ゆ〜びきった♪」

「ふふ(笑)はいはい、じゃあこれで約束ね？」

「うん！」


分かったよと康二の頭を撫でる目黒も
明らかに顔がデレデレしていた。


「康二、次移動だよ。あ、翔太」

「あ、涼太じゃん。あーそっか。A組か」

「うん。何？仲良くなったの？」

「おう。」

「ふーん。でも康二のこと変なことに巻き込まないでよ？俺今日も呼び出し食らったんだからね？翔太のせいで」

「はい、すいません…」


何度も繰り返してしまったせいか、
結構ガチ目に怒っている涼太には心から謝る。

だって、怖いから…


「あ、舘さんの言ってた幼馴染ってしょっぴーやったん？」

「うん」

「じゃあ絶対しょっぴーも良い人やねっ！仲良くなれて嬉しいっ！」

「お、おう…」


にこにこ、ぴょこぴょこ。

嬉しそうに涼太と俺を交互に行ったり来たり忙しい奴。


でもなんか、おもしれぇなこいつ。





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