殺戮のマフィア【文スト】【さつてん】

ポートマフィアの首領 ページ3

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『父さ_____あ、首領。森です』


ダメだ。"父さん"癖は一向に抜けそうにない。少し反省しながら首領室のドアをノックした



「いいよ。入ってきたまえ」



その声を聞き、私とザックとレイチェルが首領室に足を踏み入れた


広い首領室の奥に座るポートマフィアの首領･森鴎外



自分の父親とも言えど、ポートマフィアの首領としての威厳がある父さんには畏怖の感情がある



「レイチェル！よく来たわね！遊びましょ！」

「エリス…うん、いいよ」

「A！レイチェル借りてくわね！」

『どうぞ』


これもいつもの流れ。そんな2人に父さんはいつもニコニコとした視線を向けていた


一度、そんな父さんにザックが斬りかかりそうになったことがあるが



2人が奥の部屋に行き、私とザック、そして父さんの3人となった

背中をしゃんと伸ばす私に対し、ザックは鎌を背負ったまま、いつも通りの佇まいである



「今日も5分ほど遅刻だねえ…」

『ごめんなさい』


腕時計を見ながら言う父さんに軽く頭を下げ、ザックの頭も一緒に掴んで下げさせた



「やめろ」


低いザックの声が聞こえるが気にしない。変わらない表情のまま、ザックの頭を押さえつけた

ザックのせいなのである。本人が無意識なせいで、余計にタチが悪い。まぁ、ザックが時間を指摘しなければ余計に遅れていたが



「まぁいいよ。そんな君達にも大分愛着が湧いてきてるしね」

『ありがとう…ございます』



敬語を使えばいいのか否か、私には分かり兼ねる。そのせいで敬語を使ったり普通に話したりとふらふらした言葉を使ってしまっている

何だかやるせない





「さて、本題に入ろうか」

『はい』



父さんが手を組み、首領としての顔になった。私も娘としてではなく、完全に部下としての顔にシフトチェンジした



──ザックは変わらないが




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