任務遂行 ページ9
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『準備は良いか。織田作』
「問題ない」
私と織田作は、と在る建物の前で足を止めた。薄暗い路地の中にある小さな建物の前で
『…間違えても間違えるなよ』
「人格変わってきてるぞ」
『平常心が消えたんだよ。こんなに心臓が煩いこと今まで無かった。うぇっ、緊張で吐きそう』
ドアに手を添えると、ひんやりとした冷たい感触がした。それが私の心臓の緊張を少し冷めさせ、織田作を先頭に歩いていく
コツン、コツンと木と靴をぶつかる音を鳴らし乍ら、階段を下る。心臓に手を添え、織田作の背中を見ながら歩いた
明るい電気が見え、視界が広がると想い人がグラスを片手に背を向けて座っていた
「──織田作。今日はAも連れてきたのかい?」
「嗚呼」
背を向けたまま織田作に問う。その声がなんとも安心できて、その声が私の名前を呼んだと思うと今すぐにでも昇天できそうな気分になった
だがダメだ。ここで昇天してしまっては困る。織田作之助殿の提案の任務遂行の為に
黙ってバースルーツに腰を掛けた。目のやり場に困り、欠伸をする猫を見つめる
太宰幹部は穏やかに私を見乍ら問う
「A、何飲みたい?」
『太宰幹部と同じので大丈夫、です…』
織田作が気を遣い、私は太宰幹部の隣になった。何時もとは纏う雰囲気が変わり、店の香りがよく似合う太宰幹部
頑張れよ
織田作の顔にはそう書いてある。然し、笑顔でピースサイン出来るほど、私は落ち着いちゃいない
マスターから黙って出されたお酒を口にすると、ほんのり喉が熱くなった
ここの建物の名はLupin。太宰治、織田作之助、そして坂口安吾がよく集う小洒落たbarである
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‐イメ画もらいました‐
ありがとう。前作同様、さにーちゃにイメ画を書いていただきました!
愛からわずふつくしい…。この短髪とこの体のラインを待ってたんだ←
イメ画を通してもっとこの作品に親しみが湧いてもらえると嬉しいです!
本当にありがとう、さにーちゃ!!!
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龍白ナイト(プロフ) - あさぎさん» はい!次回作も頑張ってください! (2018年7月27日 23時) (レス) id: f6793e9fc3 (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - 龍白ナイトさん» わぁぁぁなんてありがたいお言葉(´;ω;`) わざわざ友達にも紹介してくれるなんて…() 次回作でまた会えることを楽しみにしています´ω`* (2018年7月26日 11時) (レス) id: 6de4597e1c (このIDを非表示/違反報告)
龍白ナイト(プロフ) - 初めまして、龍白ナイトと申します。完結お疲れ様です!毎回楽しく拝見させて頂いていました。特に、織田作さんの天然ぶりが面白く、ホッコリしました。あまりにも面白かっので、勝手ながら友達に紹介させて頂きます。新作も見ます!これからも、頑張ってください! (2018年7月25日 23時) (レス) id: f6793e9fc3 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - あさぎさん» 新作見たで〜 即吹いたwww (2018年7月24日 22時) (レス) id: aa81118cef (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - アリスさん» いやアリスちゃんもほんと毎回ありがとうっ (2018年7月24日 21時) (レス) id: 6de4597e1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさぎ | 作成日時:2018年7月12日 20時