気まぐれな魔法使い【そらる】

番外編 泣いてみた ページ30

夢主said


今日はね〜！
そらるがなんか集会に行ってるから私はお留守番！


その間、お庭にあるブランコとかで遊ぶの!
(Aが家に住むからとそらるが夜中にこっそり作った遊具たち)




ふふっ♪楽しいなぁ〜





なんか、私がお買い物しに行っちゃだめ？って言ったら




遡ること1時間前


「そらるが集会行ってる間、街に降りてかい「だめ」はい...」





って即答されたからうちの敷地内から出られないの





まぁ、いいや！



そんな感じでブランコを漕ぎながら鼻歌を歌う





すると、どこからか聞こえてきた声



“ふふ、上手ねA”



な、に...?誰なの？



“あなたには見えないけれど、そばで見守ってるわ”




見守ってる...?




そらるが帰ってくるのはあと一時間後、部屋で考えようかな...?




ブランコを降りようとすると、バランスを崩し傾く体



「あっ...」




反射的に目を瞑ると想像より痛い衝撃が体に当たった



泣いちゃいけない



わかってるのに、体は正直だ





「ぅ...ﾋｸｯ...ふぇ...そぁうｯ...そらるｯ...うぇえんｯ..痛いよぉ...ｯ」


誰もいないのに、そらるだっているはずもないのに


痛くて苦しくて誰かに頭を撫でてもらいたくて、ううん、そらるに大丈夫だよって言われたくて大声で泣き出した


泣きやもうと思っても出てくるのは泣き声で









そ「A」






安心する声と共になにかに包まれる







「そらるｯ...痛いよぉｯ助けてｯ...」



どうせ夢だ


だっているはずないもん


だから、わがまま言うの





そ「転んじゃったの？」


「うん...ﾋｸｯ」


そ「痛いね…よしよし、」




そういって抱き上げてくれる






リビングに着くと手当がされた




「いたい...っ...」


そ「ごめん、服掴んでていいからもうちょっと我慢して」



「っ...」


ぎゅっと、そらるの服を掴み目を瞑る



そ「ん、いい子、もう目開けていいよ？」



「うん...」



目を開けて見てみると綺麗に塞がった傷口


「へ？」


そ「大事なお嫁さんだからね、もう痛くない？」


「うん！...でも、なんで？あと1時間じゃなかったの？」




そ「Aが泣いてるって精霊に言われちゃったからさ、急いで帰ってきたよ。どうせ、自慢大会になってたし」



それを聞いてますます抱きしめたくなった




「...」



そ「お留守番できて偉かったね...もうどっかいく時は一緒に連れてけるから」






あぁ...好きだなぁ

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