【ツキウタ。】夕月夜の長月夜 (ページ4)

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第1章ともだちページ4

あの日から数日。

ほとんど彼の事は忘れていた。
もう二度と会うことはないだろうと思っていたから。
まぁこの事は一旦忘れよう。
今は急ぎのようがあって２年生棟に居た。

｢すいません。葉月陽さんは居ますか？｣

入口付近で暇そうにたっていた男子生徒に話しかける。
ああ、ちょっと待って。というと大声でその人の名前を呼ぶ。

｢葉月ー、お前に１年生の子が用だってさー！｣

｢おう、今行く｣

そう言って話していた友達であろう人に断ってこちらに来た。
彼、葉月陽は私の一つ上の従兄弟でアイドルだ。
それでも大学で会うのは今日が初めてでほんの少しだけ違和感を感じた。

｢久しぶり、陽にぃ。急で悪いんだけど今朝、陽にぃのママから電話があって来て欲しいって言われたんだけれど行ける？｣

｢マジかよ…俺今日は仕事でこっちにいねぇんだ｣

｢そっか、じゃあ、｣

電話で伝えておくね、と教室に戻るつもりだったのだけれど戻れなかった。