11 ｢朝が来ないのです｣ ページ12
｢ん…え？｣
｢どうしたんですか、八重野先輩｣
目が覚めてまず思ったこと。
｢暗過ぎない？｣
｢言われてみればそうですね…え！？｣
｢…どうした、金田一｣
｢…んだよ｣
｢…ん？｣
カーテンをめくった金田一の声に続々と皆が起きる。
すると皆に見せるように更にカーテンをめくった。
そうして、分かったことは…
｢朝じゃ、ない…？｣
近くにあった置時計を見ると23:59を指している。
｢何でだよ…｣
｢俺達に明日は来ないんじゃないですか｣
国見の言葉にまさか、とは思うけれどそれ以外に考えられることは無い。
｢八重野、どうする｣
｢岩泉、今日は…きっと殺しにくる、容赦なく｣
言いたくはなかったこの言葉。
皆目を伏せる。
及川や松川のことを思い出したのだろう。
｢…ここに居るんスか｣
｢そうすることによって相手にも私たちにも利益は全くないわ｣
｢だったら…｣
｢捜索、しますか｣
｢ええ…｣
『 スゴーイ、スゴイネ、オネエチャン♪ 』
『 ソウネ、スゴイワネ♪ 』
突如聞こえた声に一斉に反応する。
声の主は薄気味悪く汚れたフランス人形だった。
『 ソンナコワイカオシナイデヨ！ 』
『 ソウヨ？アタシタチハナニモシナイ、アタシタチハネ？ 』
『 アハハハハハハハハ 』
甲高い笑い声が部屋に響き、顔をしかめる。
すると国見がバタリと倒れた。
｢国見！？どうしたの！｣
｢あ、頭が…ｯ｣
『 アーララ、モウゲンカイナノ？ 』
『 モットタノシマセテヨ！ 』
｢うるせぇ…国見に何したんだよ！｣
｢京谷やめろ！！｣
｢京谷…先輩…大丈夫、ですから…｣
｢ﾁｯ…｣
やっぱり京谷の中には昨日の件についての責任がある。
そして岩泉が言った。
誰も死なせない、と…。
京谷はそれに従うようだった。
『 ホラホラ、ハヤクイキナヨ 』
『 イキナヨ！ジゴクニネ♪ 』
そう言うと人形はピタリと動かなくなった。
静かになった部屋でポツリとつぶやいた。
｢行くしかないわ｣
｢そうだな。国見は…｣
｢俺はもう大丈夫です…｣
｢俺が面倒みる…｣
｢京谷、よろしくね｣
｢…ッス｣
今日は私と岩泉、京谷と国見と金田一に分かれて捜索をすることにした。
｢何かあったらとにかく叫びなさい｣
｢ッス｣
｢解散｣
今日は誰もまた、なんて言わない。
絶対に生きて帰ってこれる保証なんて何処にもないと分かってしまったから。
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塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - ぷっちょレモン★さん» ありがとうございます！面白かったですか!?そそそそんな…ｯもう、嬉しすぎて、何て言えばいいのでしょうか…！と、とにかくありがとうございました！！ (2016年7月21日 16時) (
レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちょレモン★ - 凄く面白いです！！塩キャラメル(□-□)なのだよさん憧れているのでとても面白かったです！ (2016年7月21日 8時) (レス) id: 1739a852fc (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - きらりさん» ありがとうございます！正直自分で意味わかってないですけどw楽しんでいただけたら良かったです！ (2016年6月30日 20時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
きらり - なるほど、このような解釈もあるのですね。とても楽しませていただきました。ありがとうございます！ (2016年6月30日 19時) (レス) id: 169d5d9e98 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - 白魔さん» おお！及川さんが殺 す時に主ちゃん笑う!!!!最ｯ高ですね!!!!wありがとうございます！ (2016年6月22日 22時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩キャラメル（□‐□）なのだよ | 作成日時：2016年4月28日 22時
