【 HQ】Happy Birthday. My honey.← (ページ11)

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あと1日！？ページ11

誰かに肩を揺すられ、体を起こす。

｢国見ちゃん、起きて…国見ちゃん｣

｢…及川さん？｣

｢ああ、びっくりした。国見ちゃんまで目覚まさないのかと…｣

そこまで言うと及川さんは悲しそうに目を伏せた。

｢柊ちゃん…｣

｢Aは…絶対に目を覚まします｣

｢うん、大丈夫だよね｣

作り笑いがヘタクソな人だ。
普段笑ってる時も嘘っぽいんだけどさ。
俺が自然に笑えるのはバレーとAと居る時だけだからしょっちゅう笑っている人がよくわからない。
ここ最近に関しては全く笑っていない気がする。

｢柊Aさんのご友人ですか？｣

後ろから綺麗なソプラノ声がした。
何だかAに似ていてビクリと肩が跳ねる。

｢はい｣

俺達は顔を見合わせて返事をした。
看護師さん…女医さんか…。

｢担当医の暁です｣

｢あ、はい｣

｢柊Aさんの容態に関してなのですが…｣

｢何かあったんですか…｣

｢彼女は明日、いえ早くて今日、目を覚まさなければ意識はあっても昏睡状態になります｣

｢それ、って…一生…｣

｢はい…お力になれずに……すみません｣

グッと唇を噛み、苦虫を潰したかのような顔で俯いた。

｢何か…治療法はないんですか｣

立ち尽くしていた俺を見兼ねて及川さんが代わりに聞いた。

｢現在の医療では移植手術する他ありません…ですが、永久に、望むまで彼女の体を保存、今の状態を保つことはできます｣

｢いりません…｣

｢く、国見ちゃん？｣

｢もし、目を覚まさなかったら…移植、してくれませんか。俺の臓器、すべて｣

｢何言ってるの国見ちゃん！？そんなこときっと柊ちゃんは望まない！それで柊ちゃんが生きたとしても意味なんて見つけられないよ！｣

｢それでも…俺は…ｯ｣

また泣きそうになって俺は病室を飛び出した。

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｢…国見ちゃんのこと任せたよ、まっつん達｣

｢お疲れ様！｣