24話 ページ24
「うぁ……かなり濡れたんだけど……」
そう言い私は晴から借りたタオルを使い、腕や足を拭く。
晴も同じようにタオルでゴシゴシと顔を拭いている。
「俺もスッゴい濡れた……。実久留やりすぎだって!」
「それ晴が言う?!」
何故私達がこんなにビシャビシャに濡れているかと言うと、過半数晴のせいである。
あの後、私達は水辺に行き足を水に入れて涼んでいたのだが、急に晴が水をかけてきたのだ。
最初は軽く濡らし合いをしていたのだが、今はもう上半身や髪がベチャベチャ。
「見てこれ、俺のパーカー水吸って凄い重たいんだけど!」
そう自分の着ていたパーカーを広げ、見せてくる晴。
裾からはポタポタと滴が垂れている。
それを見ても、私は何も感じないし悪くない。
水かけ始めたのは晴だし。
「知るか!着てたお前が悪いわ!」
「……そうだけど!」
そこは言い返して来いよ!とか思いつつ、私は笑みを浮かべた。
横では晴が、これ絞らなきゃいけないじゃん…とボソボソと言っている。
そんな姿を見て、少し可愛いと思ってしまう自分。
なんだかんだ言って、諦めるのは難しいようだ。
今もこうして、晴への想いが変わらず続いている。
しかし晴には幸せになってほしいという、根は変わらなかった。
「実久留、今何時?」
「え?んーとね、今は……」
必死にパーカーを絞っている晴から質問され、ハッと我に帰る。
先程の時計を確認すると、11時半頃。
お昼にはまだ少し早い。
「11時半くらい」
「まだ全然遊べるな」
「そうだねぇ」
そう返事しながらスマホを確認する。
LIMEが一件、メールが一件ずつ来ている。
LIMEはどうでもいい人だったが、メールは夏菜から。
［いいなぁ、いいなぁ私も行きたかったなぁ。でも実久留は今晴と二人っきりだもんね!何か進展あることを願う!］
夏菜は唯一私の想いを知っている。
たまにこうやって、いじってくるが良き相談相手だ。
「なんか来てたんだ?」
「夏菜からね。羨ましい!!って」
あぁアイツなら言うな、と笑う君。
その笑顔よりも
もっと素敵な笑顔を
君は好きな子には見せるんだろうな。
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フルーツちょこ(プロフ) - コノハ【心葉】さん» ありがとうございます。本日全話修正をして誤字脱字や、文章の訂正をしましたので、もう一度読んでくださると嬉しいです。 (2018年11月30日 19時) (
レス) id: fddb009284 (このIDを非表示/違反報告)
コノハ【心葉】 - 楽しみです！ (2018年11月30日 18時) (レス) id: 17d56b6dae (このIDを非表示/違反報告)
フルーツちょこ(プロフ) - 水瀬さん» 楽しみと言っていただけてありがとうございます。私も更新頑張りますので、これからの物語もどうぞお楽しみに下さい。 (2018年10月23日 15時) (レス) id: fddb009284 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬(プロフ) - お話とても面白いです！続きもすごく楽しみになりました！更新頑張ってくださいね！ (2018年10月20日 16時) (レス) id: db4b643399 (このIDを非表示/違反報告)
フルーツちょこ(プロフ) - 抹茶モナカさん» 応援のメッセージありがとうございます。最近学業が忙しいため、更新をあまり出来ていませんが、近いうちにもう一話更新したいと思います。コメントありがとうございました。 (2018年10月12日 15時) (レス) id: fddb009284 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みくるみちょこ | 作成日時：2018年6月3日 20時
