1話 ページ1
チュンチュンと雀の鳴き声が聞こえ始め、カーテンの僅かな隙間から射し込む光が、目を刺激する。
うっすら目を開けると、見慣れた天井が広がっていた。
「あ……あぁ……」
起きたばかりで掠れている声。
咳払いでもすればすぐに治るけれど、そんなことはどうでもいい。
あぁ、来てしまった。
朝が来てしまった。
この日が来てしまったんだと、悲しみに浸る。
私は3月、6年間通っていた小学校を卒業した。
卒業式は教室に戻った途端、クラスの過半数が泣き出して、後々に収集がつかないほど、凄いことになったのを覚えている。
私はというと、親がその場に居たので、号泣しないように我慢していた。
正直、凄く辛かったのは良い思い出、かもしれない。
そう小学校を卒業した。
ということは、勿論中学に行くということだ。
今日は中学のクラス発表の日なのだ。はっきり言って、憂鬱すぎる。
大好きな親友とは違う中学の為、離ればなれに。
そして幼稚園からずっと一緒で、毎日話していた幼馴染みとも違う中学。
同じ中学と言えば、話したことはあるが全然接点がない子達や、陰キャの私とは程遠い陽キャの方達。
あとは__小学4年の時から、ずっと片想い中の晴。
大のゲーム好きで、細かい作業が得意な高身長野郎。
出会ったばかりの頃は、私よりも少し高いかな、くらいだったのに、今じゃ170センチを越えている。
寝る時間をゲームに費やしてるのに何故伸びる?それが私の一番の疑問だったりする。
そんな晴と中学が一緒。
こんな言い方をしておいて、言いにくいのだが、実を言うと凄く嬉しい。
あぁ。もし神様がいるのなら、お願いします。
親友も幼馴染みも無くした私にお慈悲をください。
せめて、晴と一緒のクラスにしてください……。
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フルーツちょこ(プロフ) - コノハ【心葉】さん» ありがとうございます。本日全話修正をして誤字脱字や、文章の訂正をしましたので、もう一度読んでくださると嬉しいです。 (2018年11月30日 19時) (レス) id: fddb009284 (このIDを非表示/違反報告)
コノハ【心葉】 - 楽しみです! (2018年11月30日 18時) (レス) id: 17d56b6dae (このIDを非表示/違反報告)
フルーツちょこ(プロフ) - 水瀬さん» 楽しみと言っていただけてありがとうございます。私も更新頑張りますので、これからの物語もどうぞお楽しみに下さい。 (2018年10月23日 15時) (レス) id: fddb009284 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬(プロフ) - お話とても面白いです!続きもすごく楽しみになりました!更新頑張ってくださいね! (2018年10月20日 16時) (レス) id: db4b643399 (このIDを非表示/違反報告)
フルーツちょこ(プロフ) - 抹茶モナカさん» 応援のメッセージありがとうございます。最近学業が忙しいため、更新をあまり出来ていませんが、近いうちにもう一話更新したいと思います。コメントありがとうございました。 (2018年10月12日 15時) (レス) id: fddb009284 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みくるみちょこ | 作成日時:2018年6月3日 20時