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これ、なに。あなた、なにしてんの。
ハキハキと、人の心臓を止めそうにするその声は、これまた、私とは真逆であった。
「ふぇっ！？」
手帳を持った形のままのこの手は、一体どうすればいい？
このマヌケな声は、どうやって回収すればいい？
びっくりしすぎて、髪の毛がピン！と立ってしまいそうなのは本当だけれど、
冷静といえばいいのか何なのか、心の中でこの綺麗な女の人に問いかけてる自分もいる。
「あっ、あああああ、あの。」
自分は何をしていたのか。素直に答えてはいけない気がする。
私の中で成り立ってた方程式が、壊されてしまいそう。
「えっと、あの。さっき。駅のホームでひ、拾いました。」
心臓がドキドキする。
人と話すって、こんなにも緊張するんだ。
入試で、はじめ！って、言われた直後くらい胸が変な泣き声をあげている。
？「絶対うそ。とっきどきいるんだよね、和也に近づきたくて、こんな真似をする奴。」
心臓の泣き声は、叫び声に変わっていくみたいだった。
その泣き声に、今まで、命の次に大切にしてきた方程式までもが張り裂けそう。
？「あんた、盗んだでしょ、コレ。」
？「有野、A。」
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作者名：まっかーさー | 作成日時：2018年1月30日 19時
