ようこそ松野家へ! ページ14
▽
「うわぁ!!!すげぇでっかい家だなぁ!!」
「喜んでもらえてよかったよ」
本当にあの後大変だった。
血縁すらない子を預かるのって本当大変。
普通有り得ないし。
だからまず一回施設に預けて、その後に引取りをしようとしたらおそ松くんが私にしがみついて泣き叫んじゃってさぁ。
少しの間だけだよ?って言っても離れなくてさぁ。
可愛くて吐血吐きそうになったわあ。
まあ本人の意思を尊重するってことで本来の規定とは外れた形で我が家に迎えることが出来た。
私だって早くおそ松くんと暮らしたいからいいんだけどね。
「なあなあ」
服の裾を引っ張るおそ松兄さん。
上目遣い可愛い。
何それどこで覚えてきたのよ。
「どうしたの?」
しゃがんで目線を合わせると、おそ松兄さんはにぱっと笑った。
「たんけんしてきてもいーい!?」
「いいよ!!!!」
かわいい。
掛けて行くおそ松兄さんの後ろ姿はとても可愛い。
あの癒しは大人になっても続いてくれるのだろうか…。
そうやん。
忘れてたけど、
おそ松兄さんニートになるじゃん。
え、ちょ、貯金しとこ。
取り敢えず柚音さんが遺してくれたお金は使わずにとっておこう。
手紙もあったけどこれは二十歳に渡して欲しいって書いてるから、これも捨てずに取っておかないとな。
そもそも手紙があるって…
いつか死ぬつもりだったのかな。
それとも殺されることが分かってた?
え、あの交通事故も故意だった可能性があるってこと!?
…や、やめよ。
こういうのは警察に任しとけばいいんだ。
こわいこわい。
それに加害者さんと何の関係も無いらしいし。
気の所為だよね。たまたま手紙があっただけだよね。
さてさてこれからどうしようか。
進学先の小学校も探さなきゃだし、
あ、その前に服とか買ってこないと。
松パーカーあるかなぁ。
家具も多分必要だよね。
でもこのぐらいの歳の子は親と寝るのかな。
ううむ。分からん。
「おそ松くん。今から買い物行こうか?」
「買い物?うん行く!」
こうして、私とおそ松くんのショピングが始まったのでした。
13人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「おそ松さん」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:(▽)chocolate_tea | 作成日時:2023年9月2日 18時